2012年8月19日日曜日

サムスン電子のアフリカ戦略 その2

同社のアフリカへのコミットメントについては既に触れた通りだが、

8月13日、同社は新たにアフリカ大陸における拡張戦略を明らかにしたようだ。

中央日報8月13日付ウェブ版
サムスン電子 有望市場のアフリカ攻略に注力

同記事によれば、サムスンは1995年にアフリカ市場へ進出以来、2005年にはサブサハラを10番目の地域総括として独立させている。今回サブサハラ戦略の強化策として、次のような体制を構築したという:

「総括」(地域本社)を南ア、「法人」を南アフリカ、ナイジェリア、ケニアの3国に、「分所」をガーナ、セネガル、スーダン、モーリシャス(新設)の4カ国に置く。(これらの国々の選択をサムスンがいかなるロジックで行ったのかを、日本企業は十分に考察すべきと思われる)

同記事によれば、現在のアフリカ市場におけるサムスンの市場シェアは、薄型テレビで38.7%、3Dテレビで57.9%、スマートテレビ(ネット接続あり)が51.3%で、独自集計とはいえ全て1位だ。

サムソンの10地域総括:韓国、北米、欧州、中国、東南アジア、西南アジア、ロシア等独立国家共同体(CIS)、中南米、中東、アフリカ、計10総括。

サブサハラ市場売上目標(2015年):100億ドル(約7800億円)

製品開発に関しては徹底的な現地適合を行うという。

同社の戦略を見るにつけ、果敢に攻める戦略計画をスピード感を持って執行しているように映る。有効なリアルオプションがどんどん手の内に増えていく感じがする。

中韓企業に見られる高いリスク性向、不確実性への積極的関与が、なぜ日本企業では希薄なのか。そこにそれをよしとする長期の計があるならばそれで良いだろう。ならば貴社のそれは何か。

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