2009年5月25日月曜日

本ブログについて

「包括的ビジネス・BOPビジネス」戦略研究フォーラム(任意団体)
(英語名:Inclusive Business Strategy Research Forum)
設立趣意書

■ミッションと研究領域
 本フォーラムは、企業経営の視点から「BOP(the base of the pyramid)」市場をとらえ、企業がいわゆる「慈善的課外活動」ではなく、そのコア事業(本業)を通じて営利性と地球規模の社会的問題解決が両立し得る条件を研究する。その際、情報通信技術の有用性について、特に関心を持って考察する。

■問題意識と活動内容
  南アジア・アフリカを中心とする貧困(世界人口の収入ピラミッドにおいて年収3000ドル以下の40億人が世界人口の7割弱を占める)の解消 (alleviation of poverty)においては、国連機関や各国の政府開発援助(ODA)、現地政府の経済政策、そして様々なNGO/NPO活動が長らく中心的役割を果たしてきた。しかし、貧困解消事業の持続性・拡張性をさらに高めるためには、新たな方法の探索が求められている。
 本フォーラムが持つ仮説は、「企業の経済的価値最大化を前提として発展してきた経営諸学の知見と情報通信技術を活用した営利の企業活動を通じて、貧困をはじめとする世界規模の社会問題解決に対し、既存の方法論に加えて効果的な方法論を提供することができる」というものである。
 特に近年の情報通信技術(ICT)の発展は、これまで高コスト構造が壁となっていた「BOP」市場への参入障壁を著しく下げる役割を果たすことが考えられ、ICTの活用を念頭に、その効果を最大化する諸条件についても重要な研究イシューとする。
 こ の仮説を検証するため、本フォーラムでは経営諸学研究者のみならず、実際に「BOP」市場で活動する(もしくは活動を計画中の)企業、開発経済学分野の研究者、情報通信技術の研究者、実際に開発事業に携わるNGO等とのコラボレーションも図りながら、「BOP」市場における企業活動を成功裏に促進させる諸条件を探索する。

■組織
 当面は、慶應義塾大学大学院経営管理研究科岡田研究室を本フォーラムの設立主体とし、オープンな研究活動を行う。将来的には、大規模外部資金の導入、メンバーシップ(研究者・企業)の設定により、さらに研究活動を発展させていく予定である。

■設立発起人
岡田正大(おかだまさひろ 慶應義塾大学大学院経営管理研究科准教授)
尾形英之(おがたひでゆき 慶應義塾大学大学院経営管理研究科経営学修士課程)
栗原雄輝(くりはらゆうき 慶應義塾大学大学院経営管理研究科経営学修士課程)

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