2009年12月24日木曜日

KIVAがベトナムのSEDAを通じて融資している事例


先のエントリー(P2Pマイクロファイナンス)で紹介したKIVA(実際にはP to KIVA to partnerMFI to P)が、パートナーMFIであるベトナムのSEDAを通じて融資しているKhanhさんの事例。SEDAの場合は4人組。彼女の事業は鶏の飼育で、この事業からの月収は約250万VND(約12,300円)。現在さらに500万ドンの融資を申請中で、幼年の家畜の購入(その後それを飼育して売る)に充てる予定という。


バングラデシュでの世帯喫煙率が上昇して43.3%に

11,200世帯を対象にWHOと同国政府が共同で行った調査結果。政府による禁煙キャンペーンにもかかわらず、全国平均は2004年の37%から43.3%に上昇した。
農村部では45.1%、都市部では38.1%だった。また、GDPの1%がたばこ、0.4%がbidis(ローカルに栽培されている地たばこ)に費消されていることが判明した。同国健康相のHaque氏は「喫煙のためのたばこ購入が経済と健康に与える悪影響は大きい。」
たばこの包装紙に健康上の問題点を図柄で示すことが考えられているとのこと。

バングラデシュ政府が「一人っ子」推奨へ

人口計画政策の一環として、同国政府は義務づけではないものの、一夫婦に子供一人を推奨する政策を導入するという。現在同国の人口は公称1.4億人だが、UNFPAの試算によると1.622億人で、人口増加率は年1.39%と見積もられている。1平方キロに1127人が住む同国の人口密度は世界で9番目に高い。


人口密度のランキング

インドの携帯端末大手スパイスモバイルがバングラデシュに進出

同社は初の国外市場として隣接するバングラデシュを選択した。

2009年12月18日金曜日

KDDIがベトナムでWIMAX事業拡大

KDDIが34%、ITXが15%、FTPが51%。ベトナム政府の外資規制が解除され次第、出資比率を高めて51%にする予定。バングラデシュでのbracNetへの出資によるWIMAX事業ともあいまって、KDDIによるBOP市場を持つ途上国での基地局建設が本格化する。

2009年12月16日水曜日

バングラデシュ 国土の95%をカバーするラジオの送信機を導入

バングラデシュ ハシナ首相が国営のラジオ会社Banhladesh Betarによる新型のラジオ用送信機の運用開始を承認した。
既に36年間稼働した古い送信機の代わりに利用されるこの送信機はDamraiにあり国土の95%をカバーする。通常のラジオ番組を流すほか、自然災害発生時の放送にも活用される。AMの周波数を利用しFMに近い高音質を実現するDRM(Digital Radio Mondiale)という機能を備えている。

なおバングラデッシュでこのような広範囲に放送電波を発信する送信機はソビエト連邦の支援を受け1976年から始まっている。

DRMに関する詳細はこちらを参照 http://www.drm.org/drm-the-system

(続報)携帯電話の3分間英語レッスンが人気に(バングラデシュ)

先のエントリーで言及したように、BBCが携帯電話経由で3分間で3Taka(約5円)の英語レッスンを提供し始めた(11月)。このサービスが人気を博して成功している、という続報。

BBC World Service Trustによると、サービス開始初日には、予想していた25000コールをはるかに超える84000コールがあった。そして開始後6日目には40万人がサービスを利用したという。

ある慈善団体の調査によると、同国の低収入層の80%が英語レッスンにお金を払う意思がある、と回答している。

法定の最低月度賃金が25ドルのこの国で、輸出型産業の花形である衣料縫製業および銀行業界では、英語が使えるだけで月給が$500に跳ね上がる。英語熱が盛んな理由である。

専門家によると、1971年の独立以来、母国語であるベンガル語を重視するあまり、英語教育が貧困層や中間所得層へは熱心に行われてきていないという。そこで、現在の教育改革プログラムでは、英語重視へシフトしているとのこと。

バングラデシュとマレーシア政府がヤシ油貿易で2国間協定

このたび両国は政府間協定を結び、バングラデシュ国営のTrading Corporation of Bangladesh (TCB)を通じて、ヤシ油の輸入量を増やすことを計画中だ。マレーシアからの輸入をさらに増やすことで国内市場での安定供給を確保し、価格を安定させる狙い。

バングラデシュでは、年間140万トンの食用ヤシ油を輸入している。現在の主要輸入元はインドネシアとマレーシアだが、2008年のマレーシアからの輸入は約22万トンあったものの、2009年は6万トンを切っている。理由はマレーシア産ヤシ油の値上がりで、輸入業者(これまでは100%民間業者)がインドネシア産に乗り換えたからという。

今回国営企業が輸入に携わることで、マレーシアからの輸入減少分を回復させ、国内供給量の確保を目指す。

世界銀行は今後2年間もバングラデシュへ$1Bを投じる方針

過去2年間に記録的な金額である$1B(約900億円)をバングラデシュへ投じてきた世界銀行は、今後2年間も同様の規模で同国を支援、経済成長を促進する社会インフラや栄養改善プログラムなどへ資金を投じると声明を出した。

COP15:事態打開にオバマ大統領がハシナ首相(バングラデシュ)とメレス首相(エチオピア)に直接電話

アフリカ諸国代表の出席拒否で議論が一時停止した。先進国に法的拘束力のある温暖化ガス削減目標を設定する提案が議題に上らないことへの抵抗だ。事態打開の一助として米国オバマ大統領が直接電話した相手は、アフリカ諸国を代表するエチオピアのメレス首相と、温暖化による影響を最も深刻に受ける国の一つであるバングラデシュのハシナ首相。米国が気候変動への対応に今後も真摯に取り組む考えであることを強調したという。


「リバースイノベーション」と「適正技術」

先進国多国籍企業によるこれまでの製品・技術開発の思想は、富裕な先進国市場を念頭に、可能な限り技術の高度化を推し進め、付加価値を高め、より高い収益性を追求するアプローチであり、新興国市場へ進出する際も、ターゲットは新興国富裕層市場へ既存の高機能品を最小限の修正で販売するものであった。

リバースイノベーションは、GEの事例が有名だが、一人当たり購買力が相対的に低い新興国を念頭に、ゼロベースで機能本位、実用本位、虚飾を排した製品づくりをし、それを世界市場(含む先進国市場)へ展開する、という考え方である。

関連する概念には「適正技術 appropriate technology」という考え方がある。いわば新興国における「適正技術」をベースに製品づくりをし、それを世界市場へ展開するのがreverse innovationとも言えるだろう。

こうしたイシューから想起されるのが、クリステンセンの言う「持続的イノベーション」と「破壊的イノベーション」の対比である。既存多国籍企業の先進国富裕層を念頭に置いた技術革新が前者であり、適正技術ベースで無駄を省き、機能本位で実用性・コストパフォーマンスが極めて高い製品が後者となろう。

パナソニックをはじめ、現在の日本企業の主な取り組みは、BOPよりも一階層上の「ボリュームゾーン」における適正技術の発見とそれを基にした製品開発である。

一方、BOPをベースに適正技術を考えると、「非電化」も一つの切り口になる。現在は太陽光ベースの製品開発が盛んで、これはこれで素晴らしいが、電気以外の自然エネルギーを使う、というアプローチも当然あるだろう。技術革新の機会は広大に存在すると思われる。

(BOPを舞台にしたリバースイノベーションを専門に研究されている三井業際研究所山口啓一郎氏とのやり取りから感じたことをエントリーしたもの。)

2009年12月14日月曜日

リスクマネーとソーシャルマネーを組み合わせる投資スキームの重要性

もしも、BOPにおける事業戦略が経済的価値と社会・環境的価値の両立を目指すことをゴールと設定し、元来戦略理論におけるデフォルトのゴールであった「経済的価値の持続的増大」から一歩踏み出すのであれば、それに呼応して、いかなる資金がそうした事業には用いられるべきか、を考え直さねばならない、と常々思っていた。そこでヒントになったのがモニターインスティチュートによる「インパクトインベスティング」という発想である。

先にMonitor InstituteのImpact Investingに関する報告書をご紹介した。この報告書はCreative Commonsベースの著作権設定になっていて、オリジナルの出典を明らかにする限り、自由に派生的資料を作成すること(これら派生資料もCreative Commonsの取り扱いをする限り)が許されている。そこで、この報告書の理解を深めるために、Executive Summary p.5の表をいくつかの段階に分けて複数のチャートを作ってみた。その一端を紹介する。

Impact Investing 概念図その1:


1.縦軸に期待収益率(経済的パフォーマンス)、横軸に社会・環境上の期待効果を設定する。

2.左上の象限では、投資家が金融資産を運用・マネジメントし、いわゆるconventional assets(株式や債券など)への投資が行われている。投資家にとって許容できる最低限の期待利回りを下限とし、それを上回って投資リターンをさらに高めることがこの象限の投資の目的となる。すなわち、社会・環境上の期待効果は基本的に考慮の対象にない。もちろん投資対象の株式会社の事業がたまたま社会的価値を生み出しているかもしれないが、それは投資家の意図の範疇外の話である。
 もちろん、これらの投資家でも、営利企業が社会的・環境的に問題をはらんだ事業を遂行すると、事業の持続性が損なわれたり、かえって利益率が悪化したりする懸念を抱く場合もあり、その場合は(あくまで財務的リターンの向上に役立つ意味において)企業による社会的・環境的価値の実現を期待するだろう。また、リーマンショック以来、さらなる投資ポートフォリオの多角化に関心が高まっており、リターンは「きわめて高」くなくとも、最下限のリターンは確保しつつ持続性が高いBOPでの事業案件がもしあれば、それへの投資は十分な選択肢となるだろう。

3.右下象限の隅は慈善活動に投じられる資金を意味する。社会・環境上の期待効果水準は極めて高いが、財務的期待収益率はゼロ(もしくは、存在しないというべきか)である。左上の象限とは対極にある。また、こうした慈善活動に投じられる資金には、やはり最低限実現させたい社会・環境的効果の水準があり、それを下回る(左下の象限)ようであれば、投じられる資金は減じていくと考えられる。
 こうした慈善投資家・団体への寄付や国際機関からの援助金など、財務的リターンを求めない資金は、その流入量が不安定であり、左上の象限と比べると圧倒的に規模が小さい(かたや投資、一方は拠出金・貸付金なので直接比較できないが、いわゆる金融資産に投じられマネッジされている資金の世界合計が2008年末で約$90T=$90,000B=約7200兆円。一方、先進国のODA年間額(約$190B)、国連の開発関連諸機関の年間予算(約$10B)、米国のチャリティ合計($300B)を合わせても約$500B=約45兆円。)
 たとえば篤志家や政府からの寄付や給付が不況など何らかの理由で途絶してしまうと、支援活動も停止せざるを得ない。資金は常に枯渇状態に陥りやすく、お金がある限りは活動を続ける、というスタンスになる。また、活動に対し経済合理性に基づく厳格なガバナンスが働きにくい、ということも考えられる。
 (一方、利益を出すためには、より少ない入力で最大限の出力を得る努力が積極的になされ(経済合理性の追求)、その様は投資家によって厳しく監視されている。そして利益の上がる事業はより多くの資金を誘引するため、事業活動のスケーラビリティ(規模拡張性)がさらに高まっていく。逆に利益の見込めない事業には資金が集まらず、事業は持続できなくなる。)

4.報告書によれば、2の中に、"Type A: Financial first investors, who seek to optimize financial returns with a floor for social or environmental impact(最低限度の社会・環境的効果は確保しつつ財務的リターンを最大化しようとする投資家群)"が、そして3の中に"Type B: Impact first investors, who seek to optimize social or environmental impact with a floor for financial returns(最低限度の財務的リターンは確保しつつ社会・環境的効果を最大化しようとする投資家群)"が生まれてきている。

報告書が示す今後の課題(Executive Summary p.6)は、
1)パフォーマンス計測の共通尺度の策定や、集団的行動や情報共有を促進する投資家ネットワークの構築
2)インパクトインベンティングを専門とする投資の需給マッチングプラットフォームの構築
3)インパクトインべスティングの対象となり得るだけの潜在的パフォーマンス(経済&社会・環境)を持つディールフロー(事業案件)の生成・発掘


Type AとTypeBの資金を組み合わせる、マッチングさせるスキームは、BOPにおける大規模な社会問題を営利事業を通じて解消しようとする上で、大変重要な役割を果たすだろう。すでに米国ではロックフェラー財団の支援を受けてGlobal Impact Investing Networkが立ち上がっているが、日本ではまだ散発的小規模な試みしか見られない。

日本においても、こうした新たな性格の投資プラットフォーム(多種多数の資金の出し手、つまり投資ファンドや慈善家・団体が集う空間)の創生というスケールの大きな取り組みに期待したい。世界益を念頭に置きつつ、社会・環境価値のプロと財務・経営のプロが協働するアンブレラ組織が何か構想できないか、考えてみたい。

今回のイシューについては、他の機会にさらに詳細に論じることとしたい。

P2P マイクロファイナンス

BOPにおけるマイクロファイナンスといえば、一定規模のMFIが農村の女性に5人組などのグループを組成させ、個々人のメンバーへ無担保で融資するというスタイルが一般的だ。だが、ここで報告されているのは個人の貸し手と個人の借り手がネットを介して直接つながる、というマイクロファイナンスである。いわゆるソーシャルレンディング(日本ではmaneoが著名)のスキームを対貧困層に活用している。

この記事では、貧困層向けP2Pファイナンスとして、Kiva(米国)、Wokai(中国農村部)、Babyloan(フランス)を紹介している。


注)本エントリーは、Blog「ICT for Development.JP」12月4日のエントリーから、リンクをたどって再構成しています。

<コメント>なお、下記Toneさんよりご指摘いただいたように、Kivaはperson to personと謳ってはいるものの、それは擬似的であって、実際にはMFIが介在しており、貸し手の個人がそれを認識していない点(たとえば、ある個人の貸し手がKivaウェブ上である借り手を選択した際、実はすでにその個人にはMFIによってローンが手当てされていて、その個人の貸し手のお金が直接本人に渡るわけではない、など)が少々問題視され、NYTimesに取り上げられています。「KivaのP2Pはvirtual/fictional」という指摘です。もちろんToneさんご指摘のように、それでただちにKivaがNGというわけではなく、むしろMFIが介在することによってネット接続のない地域でも、個人からの小口融資が実質的にBOP層に到達できるという点、つまりMFのファンドソースを多角化するという意味においては意義があります。

KivaはMFIが介在しているので別として、直結型のp2pの場合、そもそもネット接続がなければ、レンディングは成立しない。こうしたスキームを成立させるためにも、BOP層におけるICTは重要性を持ってくる。おそらくこのケースで最も現実的なのは、携帯ベースのネット接続でマッチングをすることだろう。


12月1.2日の日経特集「動き出すBOPビジネス」

標記の特集に登場した日本企業の事例を列挙しておく。

1)住友化学(タンザニア):オリセットネット(殺虫剤を練りこんだ蚊帳)の製造販売。原油高騰などなければ利益が出る状態に。年産2000万枚、今後2000名新規雇用予定。

2)ソニー(インド):小型発電システムの事業化調査

3)パナソニック(ナイジェリア):駐在員事務所の開設

4)味の素(ガーナ):栄養改善食品の事業化調査

5)日本ポリグル(バングラデシュ):浄水用特殊凝集剤

6)三洋電機(ウガンダ):LED式充電ランタン(小型太陽光パネルとのセット)を6000円程度で販売。ウガンダ政府が50%補助、残りは政府系銀行によるマイクロファイナンスを適用。

7)三洋電機(インドネシア):井戸水浄化システム販売


9)ヤマハ発動機(東南アジア):浄水器試験導入

以上のうち、1)、2)、4)、5)、6)(ただしインド)、9)は経産省のBOP事業化費用支援の採択企業のリストに掲載されている。

注)パナソニックは、先に既存のBRICs+ベトナムに続く戦略市場として、MINTs+B(メキシコ、インドネシア、ナイジェリア、トルコ、ブルガリア)を挙げている。これら市場はBOPというよりは、その上のボリュームゾーン戦略の一環ととらえられるので、パナソニックのナイジェリア事務所開設は、必ずしもBOP市場向けの投資ではないのではないか。

2009年12月10日木曜日

気候変動に対する先進国・途上国の国民意識調査

12月3日に世銀が発表した報告書によると、以下のような結果が出ている。チャートをじっくり眺めると、調査対象15ケ国の間の温度差、傾向が読める。大変興味深い。政府による活動以外の9項目に対する回答結果を下記に引用する。

1.気候変動は重大な問題か?


2.経済成長や雇用に負の影響があっても気候変動解消に取り組むべきか?


3.緊急性:気候変動によって人々に著しい害悪が生じるのは何年先か?


4.気候変動は自国に以下の影響をもたらすか?


5.地球温暖化の科学的根拠:科学界での見解は一致しているか、割れているか?


6.もしも自国でこのまま何もしないと、自国での温暖化ガスの排出量はどうなる?


7.気候変動がもたらす負の影響をより受けやすいのは富裕な国か貧困国か?


8.気候変動対策として、自国のGNP1%相当の付加コストを負担する(例電気料金の値上げなど)気はあるか?


9.貧困国が受ける気候変動による影響を緩和する国際的活動に自国は貢献すべきか?


Microfinance and Self Help Groups In India: Living Up to Their Promise?

Microfinance and Self Help Groups In India: Living Up to Their Promise?
発売日: 2010/6/30

概要:
Self-Help Groups (SHGs), a means of reaching rural women with savings and credit services, have taken off dramatically in India, where an estimated 25 million women are members. Their benefits are social as well as economic: SHGs encourage women to become active in Village affairs, or take action against domestic violence, the dowry system, or the lack of schools. But some questions remain. How effective and transparent are the groups in managing their finances? Are the groups sustainable? Do the poorest benefit? What does it take for SHGs to mobilize for social action? How effective are such actions?For the first time, detailed field research probes beneath the surface of India's world-renowned SHGs. It explores both social and financial performance in the SHG movement. This book reveals that whilst there are important achievements, especially on the social side, without more strategic attention and more resources these are unlikely to be sustainable. It is essential reading for those studying and practicing microfinance, and for bankers and policymakers considering banking for the poor.

日バングラデシュ気候変動ワークショップの開催

国土交通省により、12月8日、バングラデシュで開催された。
参加者は、

日本側:国土交通省総合政策局国際建設推進室、北海道大学      他  
バングラデシュ側:水資源省、水資源開発庁、バングラデシュ工科大学 他 


Global Climate Risk Index 2010 (グローバル気候リスクインデックス)

気候変動に伴う自然災害で、1990-2008年の間に世界で最も影響を受けた国々のランキングが発表された。
ドイツのNGO、Germanwatchが毎年作成・公表している。

1 Bangladesh

2 Burma(ミャンマー)

3 Honduras

4 Vietnam

5 Nicaragua

6 Haiti

7 India

8 Dominican Republic

9 The Philippines

10 China

http://www.abc.net.au/news/stories/2009/12/09/2765906.htm

http://www.skynews.com.au/eco/article.aspx?id=403853


バングラデシュにおける社会保障(social security)


政府によれば、2001年時点で60歳以上人口は国民の6%以上、約720万人で、毎年この年齢層に8万人づつ加わっており。2025年には1700万人を超えると見込まれる。

しかし、これら高齢者人口の少なくとも半分以上は1日の可処分所得/人が1ドル未満の貧困層であり、何らの社会保障制度にも組み込まれていない。ちなみに政府職員は約120万人で、彼らには57歳の定年退職と同時に年金が支給される。だが、他のほとんどの労働者(その多くが地方農村部)は年金をもらえない。

一方、65歳以上で身寄りがなく、働くこともできない170万人は、社会福祉省からなにがしかの給付を受けられる。

だが、それ以外には「社会保障のない貧困層」(国民の25%という)を支え得るセーフティネットはほとんどない。いかにしてこの層に食糧・住居・医療を保障するかが、トッププライオリティとなるだろう、と政府関係者。

現状の支援制度:VGFとVGD

1)The Vulnerable Group Feeding (VGF)プログラム:短期的支援
 一時的食糧支給を行う。対象:低収入、自然災害被害者、社会経済的弱者(年齢、病気) 
2)The Vulnerable Group Development (VGD) プログラム:長期持続的支援
 自然災害への対処方法、エイズ予防法、母体保護、子供の健康維持と生活維持のスキルを教育
対象:農村部最貧困層の女性およびその家族

現在、政府は、貧困層への食糧援助に対し、最貧困層の自立支援プログラムの5倍以上の費用をかけている。今後はより持続的なVGDへの傾斜が必要だ、と政府担当者。


WFPプログラムによる女性と子供の栄養不良解消

WFPはバングラデシュで2007-9年の3年間、毎年3万人に対してこのプログラムを実施してきた。
対象は1)妊婦、2)乳幼児を養育中の母親、3)6-24ヶ月の乳幼児、4)12-17歳の女児である。

内容は、栄養強化した「ブレンド食品」を一人当たり7.5㎏/月(子どもは6キロ)供給するとともに、栄養、健康、子育て方法、野菜作りのスキルをトレーニングする。

参加者の一人は、栄養状態の明らかな改善と新たな収入(野菜販売)の糧を得られ、プログラムは大変意味がある、と語った。


<コメント>
国連の活動ではあるが、1)収入源の創出と2)サービス・製品提供を合わせて行うことの重要性が再認識される。ちなみに本活動の対象者に12-17歳の女児が含まれているのは、事実上この年齢で結婚し、妊娠する可能性が高い年代ということなのだろうと思われる。

エリクソンが国営携帯キャリアのネットワーク更新を受注

バングラデシュ国営の携帯キャリア、Teletalkは、エリクソンにネットワークのアップグレードを発注した模様。契約金額は不明。

カーボンオフセットを活用したレンガ製造用キルンの高効率化

デンマーク政府は、バングラデシュのレンガ製造用キルンを高効率型に変えるプロジェクトに$1Mを投資することにより、開催中のCOP15(15000名の参加者が世界から飛来)をカーボンニュートラルにする、と発表した。

このプロジェクトは世界銀行が企画しているもので、現在バングラデシュで利用されているレンガ焼成用のキルン(高く太い煙突型の窯)を中国の技術を利用した高効率型(100トンの石炭が半分で済む)に転換し、エネルギー効率を倍増するもの。問題は製造費用である。従来のキルンは一基$0.15M(約1350万円)だが、新型は10-15倍のコストがかかる。そこで、このプロジェクトをCO2排出削減枠として認定してもらうことにより、その販売益で製造費用を賄おうという試みだ。


<コメント>
本フォーラムでバングラデシュを訪れた際は雨季のため、ほとんどのキルン(通常川沿いにある)は基底部が水没して休憩中であった。レンガは同国で主要建材として重用されており、キルンは全土に数千あるという。
このカーボンオフセットは、BOPにおける事業戦略を練る上で一つのヒントを与えてくれる。

2009年12月9日水曜日

サイクロンで330の学校が破壊された⇒学校から子供たちのところへ出向くモデル

Shidhulai Swanirvar Sangstha(NGO)は、ソーラー発電で電源を確保し、ボートの上に図書館や学校を展開。照明やネット接続を備える。農村部の住民や子供たちへ川からアクセスしてサービス提供している。バングラデシュでは農村部の3割しか電力グリッドへのアクセスがないため、ソーラーで充電したバッテリー駆動の家庭用照明ランプも貸し出している。


ニュースビデオ:


同NGOホームページ:

Karnaphuli Ship Builders Ltd.と Dhaka Dockyard and Engineering Worksが外洋船とタンカーの大型受注

バングラデシュの造船業界は勢いがある。11月中旬にインドで開かれたShipbuilding, Machinery and Marine Technology International Trade Fairで商談が始まり、外洋船とタンカー合わせて$14Mの契約を獲得したという。このところ多くの投資家が同国を訪れ、造船業界への投資に高い興味を示しているという。同国の造船業は、経済発展の原動力の一角を担う可能性がある。


<コメント>
これまでも本フォーラムで紹介してきたとおり、バングラデシュの造船業は国際的にも高い競争力を有している。しかしその源泉は低賃金と十分でない安全性の下で働く労働者によって支えられている点もまた事実である。

バングラデシュがジュート(原材料)を全面輸出禁止

12月7日付で同国のthe Textile and Jute Ministryの告知がされた。この日付で即時輸出禁止になる模様。ジュート原材料の国内需要に応えるため。前年は500万トンの収穫高があり、4割は輸出された。今年は生産が400万トンに縮小しており、国内のジュートを使った繊維工業・衣料工業を原材料高から守ることが目的であろうと思われる。

2009年12月8日火曜日

「BOPビジネスとCSRを混同しないために」

藤井俊彦氏が最新のblogで、よく耳にするCSRに関する誤解を正確に修正・解説されています。最近、BOP関連で会話をしている際に、営利企業による社会貢献のための慈善活動(費用持ち出しで直接的には非営利。メーカーの植林活動など)を「ああ、それはCSRですね」といわれることがあります。藤井氏の一連の著作で説明されているように、本来の「CSR(企業の社会責任)」とは企業が本業として営む事業活動のプロセスにおいて、社会的に負の価値を生み出さないオペレーションを遂行することです(藤井2005)。

氏のBlogには、企業の対社会貢献(経済的貢献も当然含む)をMECEで3分類した結果が次のように記されています。(下記3点はBlogより直接引用。矢印と括弧内は本フォーラムで付加。)
  • 事業そのものを通じた貢献→(本フォーラムの検討対象。BOPにおける企業戦略で目指すもの)
  • 事業のやり方を変革することを通じた貢献→(事業プロセスにおける社会責任、CSR、企業の社会的責任)
  • 事業の結果得られた利益を社会に還元することを通じた貢献→(社会貢献活動、慈善活動)

  • 上記の分類は、CSRとBOPが目指すものの混同を避ける意味で、有益な分類と考えます。本フォーラムの10月21日のエントリーでも、下記のように述べていますが、根本的に藤井氏の主旨と合致します。
    4)BOPにおける企業活動と企業の社会責任
     BOPにおける企業活動は、まさに存続をかけた「事業」であり、それ以上でも以下でもない。よって欧州発の本来のCSRで求められる「本業の事業プロセスにおける社会責任」(藤井2005)も当然ながら要求される。すなわち、BOPにおいて搾取的賃金の下で労働を強いたり、不当な低価格で原材料を調達したり、環境を破壊する収奪や土地開発を行うことなどは許されない。BOPでの事業を真の意味で成功させるには、その100%の保証とそれを支える信念・指導力が求められる。
     一方で、この「『事業プロセス』において果たすべき社会責任」と、BOPにおける事業活動を選択した企業が「事業目的の一つとして貧困解消を意図するか否か」は、別物である。前者は事業活動の場がBOPであるか否かに関わらず、より普遍的に要請される性質のものであり、後者は個々の企業が主体的に選択する問題であって、すべての企業がおしなべて要請されるタイプのものではない。」(岡田)

    バングラライオン社がWIMAXサービス開始

    Banglalion社のWiMaxサービスは、アジアでは2番目となる。
    個人ユーザーはPCにUSB接続する受信機を購入し、多端末ユーザー(法人)は専用ルーターも購入する必要がある。ケーブル敷設の効率が悪い地方農村部(BOP市場の大半はここ)へブロードバンド接続を可能にする。

    同社のホームページ(パッケージ料金一覧)

    WIMAXとは(IEEE 802.16-2004が固定通信用、IEEE 802.16eが移動体通信用の規格)


    国連気候変動サミット(COP15)始まる

    正式名称「国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議」、略称COP15が12月7日、始まった。過去最大規模の気候変動サミットである。

    昨日のオープニングセッションでの、国連気候変動政府間パネル議長
    Pachauri氏の講演ポイント:

    1)地球平均気温が対産業革命以前水準で2℃上昇すると、諸々の小群島やバングラデシュの一部は水没する。
    2)産業革命以来、地球の平均気温は0.7℃上昇している。産業革命以来の地球平均気温の上昇を2.0-2.4℃に抑えるには、遅くとも2015年以前にCO2排出がピークアウトして減少に転じなければならない。
    よって、これからの6年間が非常に大事だ。

    Pachauri氏の講演(You Tube 3分28秒から):

    デイリースター紙:

    サイクロン難民(続)

    COP15開催に合わせ、米NBCで新シリーズが始まった。
    第1弾は、サイクロンAliaから六ヶ月後のバングラデシュ沿岸部の暮らし。

    2009年12月7日月曜日

    出産時の死亡率が約20年で半減:バングラデシュ

    Full Report
    ユニセフが発表した最新の報告書
    The State of the World's Children 2009: Maternal and Newborn Health によると、アジアとアフリカの2大陸で、出生時の母親の死(Maternal death)の95%、新生児の死の90%を占めるという。母親の死については上位10カ国で3分の2を占める。

    ちなみにUNICEFバングラデシュの発表によると、同国の子供に関する環境は以下のように改善した点といまだ不十分な点があるという。

    <改善した点>
    1.1990年との比較で、子供の出生時の死亡率は半減。
    2.97%の子供はビタミンAの補給を受けている。
    3.5年間の初等教育への入学率 は90%。  
    4.約80%の人口は安全な水へのアクセスが可能になった。

    <不十分な点>
    1.初等教育の卒業率 はいまだ50.7%にすぎない。
    2.人口の36%しか改善された公衆衛生の状態にない。
    3.4割の子供は世界平均を下回る過小体重の域にある。
    4.130万人の子供が危険な作業に仕事として携わっている。
    5.20-24歳の女性の64%は18歳未満で結婚している。(若年結婚の弊害については過去のエントリー参照)

    2009年12月6日日曜日

    バングラデシュがコメの輸出禁止を年末まで延長

    同国政府は、国民の主食であるコメの価格を抑えるため、昨年五月から始まっているコメの輸出禁止措置(今年11月末までの期限だった)を年末まで延長し、さらに来年いっぱいまで継続する可能性がある。

    現在バングラデシュでは、1.5億人の国民を養うに十分な量の3000万トンのコメを国内で生産しているが、輸出の引き合いは隣国インドなどからも常にあるという。バングラデシュやインドと並ぶコメの輸出国フィリピンでも、今年は度重なるタイフーンの影響でコメを輸入する事態という。

    2009年12月5日土曜日

    2℃か4℃か 人類による選択のとき

    英国政府が最新の気候変動マップを公表した。それによると、人類が現状のペースで温暖化ガスを排出し続けた場合、早くて2060年、遅くとも2100年までに地球の平均気温が4℃上昇するという。これは、ニューヨークの夏の最高気温が50℃に達することを意味する。

    1)水不足に直面する人口は現在の8倍、約40億人に達する。旱魃により食料不足がさらに深刻になる。
    2)1.5億から2億人という大量の移民が発生、低気温の他国へ移住しなければならなくなる。

    英国政府は、今月開催のコペンハーゲンの国連環境サミットでは、この気温上昇を2度までに抑制する目標を立て、達成にコミットすることが必須であると主張する。


    一方で、そもそも地球温暖化など存在せず、その解消活動は経済恐慌や生活の質の低下を招くだけ、という米国の反対派(そもそも温暖化問題など存在しないという科学者と共和党が中心)の会議(2009年3月。もっとも現実には世論の中の少数意見と思われる。)


    <コメント>
    現在のプライベートセクターが投資活動・事業活動の持続的成長を考慮する上で、温暖化問題を回避することはもはやできない。今回の気候サミットが基本合意に至るか否かは極めて重い意味を持つと思う。インパクト・インベスティングの潮流はこうした世界認識によっても促されている。

    目前(12月7-18日)に迫るコペンハーゲン国連サミットを控え、日本の主要メディアではほとんど話題にならない気がするのは私だけか。Just another international conference come and go? I firmly believe it is NOT. たぶん会議が始まると一斉に報道がスタートするのであろうが、ちょっと遅いような気もする。と、思って調べたら、さすがにNHKは「今日の世界 気候変動最前線・グリーンアース」で継続的にカバーしている。だが、この重要なシリーズ番組がBS配信だけとはなんとも残念至極。

    2009年12月4日金曜日

    商船三井ロジスティクス、バングラデシュ発アパレル輸送の営業を強化

     「弊社はこの度、バングラデシュ発アパレル輸送サービスを開始致しましたのでご案内致します。

    現在、活発な経済成長を続けるバングラデシュはチャイナプラスワンとして注目されておりますが、弊社は同国が日本向けアパレル生産拠点として注目され始めた約2年前より現地通関、港湾施設事情の調査・情報収集を行い、トラブル防止策の検討を重ねて参りました。

    バングラデシュ輸送手配専門スタッフによる同国初の輸送取組みを強化しており、同国特有の複雑な法律、通関事情に精通している現地代理店を起用するとともに、同国を管轄する弊社のタイ現地法人日本人スタッフや隣国インドの日本人駐在員がサポートを行うなど、弊社のグローバルネットワークを活かしたスムーズな貨物輸送を実施致します。」

    http://www.e-logit.com/loginews/20091203x05.php


    <コメント>

    ユニクロの動きなどを含め「チャイナプラスワン」という動きの中で、バングラデシュが挙げられる機会が増えてきたようだ。繊維業会におけるチャイナプラスワン候補を探る報告書が2007年に日本化学繊維協会から出ている。ベトナム、カンボジア、ミャンマー、バングラデシュが調査対象。この2007年の報告書ではベトナムが最有力となっている。

    フランスの国会で地球温暖化がアジア・アフリカ諸国に与える影響を議論:French parliament discusses Bangladesh's vulnerability

    フランスのMinister for Ecology and Sustainable Development (生態及び持続可能な開発を担当する大臣。首相に次ぐ地位)Jean-Louis Borloo氏は、2009年11月にバングラデシュを訪問し、気候変動がもたらす深刻な影響(森林破壊、沿岸侵食、洪水)を視察した。

    既存の援助に加え、温暖化がもたらす負のインパクトを解消するには、合計150 billion Euro -- 5.0 to 7.0 billion euro a yearが必要。先進国と途上国が敵対的に交渉するのではなく、団結して事に当たることが大事、と同相。フランスとブラジルは、来るコペンハーゲンサミットに向け、共同歩調をとっている。


    <コメント>
    これまでは、温暖化によって負の影響を受ける途上国側が先進国に援助を要求する構図ばかりが目立っていたが、本ニュースは先進国側が積極的に発言した点で珍しい。

    バングラデシュの子供の半分以上が貧困ライン未満の生活

    http://www.irinnews.org/Report.aspx?ReportId=87306

    Photo: Manoocher Deghati/IRIN
    Street children sleep on the path of one of Dhaka’s roads, Bangladesh (file photo)
    11月25日に発表されたUNICEFバングラデシュ支部の報告書によると、同国人口1億4千万人のうち、6300万人(44%)が18歳未満の子供で、そのさらに56%にあたる3300万人が国連の貧困ライン(一人一日の可処分所得が一ドル未満)未満の生活である。

    <追記>
    先日、慶應義塾大学日吉キャンパス藤原ホールで開かれた「アリ地獄のような街」上映会に参加した。NGOエクマットラ代表で同映画監督のシュボシシュ・ロイ氏、同NGO共同創設者渡辺大樹氏、日本での同映画のプロモーションを担うユナイテッドピープル社(クリック募金のイーココロ!で知られる)社長の関根健次氏によるパネルディスカッションが行なわれた。エクマットラはダッカのストリートチルドレンを自立支援する活動を行なっている。現在、エクマットラアカデミーを建設中。こうした活動には全く頭が下がるばかり。

    バングラデシュのストリートチルドレンの生き様を描いた同映画では、スラムに住むに至った子供の境遇や犯罪に巻き込まれる様がドキュメンタリー的なドラマ仕立てで進行する。

    しかし膨大な援助金が毎年流入しているはずのこの国の首都人口の半分がスラムに居住しているのはなぜか。まず確保すべきは、国民の最低限度の文化的生活のように思うのだが。。。

    海外からの送金が月間で史上最高を記録:バングラデシュ

    国外で働くバングラデシュ人が母国へ送金する額が、この11月はUS$1.054 billionにのぼり、月間としては史上最高を記録した。主な理由はイスラム教のEid祭(イード・アル・アドハー、eid ul-adha、犠牲祭、羊などの家畜を捧げるイスラム教の祭り。今年は11月27日)に際して家族への送金額が増えたことによる。世界的な景気悪化にも関わらず、勤務時間を延ばして懸命に働いた結果、と報じている。

    2009年12月3日木曜日

    電力不足解消へ向けて投資基金設立:バングラデシュ

    政府のエネルギー顧問によれば、2010年半ばをめどに、外資も呼び込んで40億ドル規模の投資基金を創設する予定という。

    サイクロン難民

    People leave their flooded village after it was hit by cyclone Aila. Photograph: Piyal Adhikary/EPA

    バングラデシュ南岸でサイクロン被害により家を失い、首都ダッカのスラムで再起を図る人々の話。
    ナレーションによれば、首都ダッカの人口の半数はスラムに住み、そのうちの3分の1はサイクロンによる洪水で家を失った地方からの「移民」だという。一様に彼らは自宅再建の資金を稼ぎ次第、故郷へ戻りたいと願っている。

    11月30日と12月1日配信の映像:
    洪水で水害にあった村での暮らし(サイクロンAilaから8ヶ月経っても水没している。堤防の修繕が一向に進まない現状を受けて、ダッカへの移住を決意する。):
    首都ダッカに出てきて、、、:

    12月4日の関連記事

    2009年12月2日水曜日

    India disconnects 25 million black market handsets

    インドで不正な携帯電話を使用出来なくする処置が行われた。
    http://www.telecoms.com/16691/india-shuts-off-millions-of-black-market-handsets

    正式に製造・出荷されたGSMの携帯電話にはIMEIという識別番号が付与されており、携帯電話の発信時にはその番号をネットワーク側で確認し、盗難品の携帯電話使用を防止する等の対応がヨーロッパや日本で行われている。
    コピー商品等の海賊版や闇ルートで出荷されている場合にはでたらめな番号やどの端末にも同じ番号が付与されており、今回インドで行われたのはこの番号が正式でないと判断された場合に通話を出来なくする処置。

    闇マーケットの携帯は主に中国から持ち込まれたもののようだ。1年前ムンバイで起こったテロ事件では、テロリストたちが闇マーケットの携帯を使用していた事が今回の処置を行った大きな理由である。
    インドでは9月末時点でGSMの加入者が3.6億人、そのうち2500万の携帯電話が不正に入手されたもので、通話停止の対象となった。加入者は新しい携帯電話を購入するか、センターで正式なIMEI番号を登録する必要がある。

    携帯電話購入の安さは電話普及の大きな要因の1つ。しかし安いからと言って不正な携帯電話を許容することは認められないだろう。


    IMEIに関するより詳しい説明はこちらを参照。
    http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/keyword/43518.html

    2009年12月1日火曜日

    日本繊維製品品質技術センター(QTEC)がバングラデシュ進出

    QTECは、2010年2月をめどにダッカ市内に繊維製品総合試験センターを開設する予定という。
    これまでアパレル業界の生産基地だった上海のコスト上昇に伴い、日本では「チャイナ プラス ワン」と称し、次なる生産基地の探索が始まっている。バングラデシュはその重要な候補地の一つ。すでにユニクロは中国企業と組んでバングラデシュへ進出済みである。
    これまでは日本向け製品を専門に検査する機関がなかったため、このたびの対応となった。品質、機能、製品検査などをJISに基づいて行う。日本人4名と現地スタッフ15名。


    QTECのプレスリリース:

    チッタゴンでの廃船解体作業は日給240円

    労働者の日給は240円、2ドル強。月25日働いて6000円、バングラデシュの平均月収。

    Indian Education Going Green: TERI University in India---「持続可能な発展」に特化した大学


    The
    Energy and Resources Institute (TERI)は、アル・ゴアとともにノーベル平和賞を受賞した『国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)』の議長であるRajendra K. Pachauri氏が主宰する環境シンクタンクである。この組織が教育部門として1998年に設立したのがTERI University。アジアで初めて、持続可能な開発(sustainable development)の領域に特化した大学で、修士課程と博士課程のみから成る大学院大学である。

    このPachauri氏がこのほど、エール大学が2009年3月に新設したYale Climate & Energy Institute(エール大学 気候およびエネルギー研究センター)のトップに迎えられた。


    TERI University ホームページ:

    東南アジアへの製造業移転:各国の月額労働賃金

    <月額最低賃金>
    ベトナム 70ドル
    ラオス 50ドル
    カンボジア 50ドル
    バングラデシュ 35ドル
    ミャンマー 30ドル

    マレーシアがバングラデシュ出稼ぎ労働者へのビザ発給停止を継続

    2009年3月、マレーシア政府はその時点でまだ同国に到着していないバングラデシュ人55000人の労働ビザをキャンセルした。世界的リセッションゆえに継続雇用ができない恐れがあるとの判断からだ。このたびバングラデシュのHasina首相はこの発給停止措置を解除してほしいと要請したが、マレーシアのRazak首相はこれを断ったという。

    日本語版

    2009年11月25日水曜日

    米国政府がバングラデシュを「人権警戒リスト」から除外

    11月24日、米国がバングラデシュを人権警戒リスト(human right watch list)から除外したことが明らかになった。human rights, minority communities, and women's safety and empowermentなどについて、満足すべき水準という判断がなされたのだという。

    <コメント>
    現実には様々な問題があると思われるのだが、各国間を相対的に見て、警戒すべき対象からは除外できる水準に達したということなのだろう。

    2009年11月24日火曜日

    インパクト・インベスティング

    インパクト・インベスティング(impact investing)。日本ではまだあまりなじみのない呼称だが、本フォーラムの主旨を体現する概念である。

    2009年1月発表のモニターグループによるレポート"Investing for Social & Environmental Impact: A Design for Catalyzing An Emerging Industry"によれば、「インパクト・インべスティング」とは、「社会的・環境的リターンとともに経済的リターンも生み出す投資」のことであり、「地球規模の問題を解決する方策として、慈善事業や政府の介在を補完する効果的な力となる潜在性を持って」おり、ひとつの投資業態として新たな業界を形成しつつあるとしている。

    ■インパクト・インベスティングにコミットする組織団体:

    Net Impact (founded in 2005)
    Its mission is "to inspire, educate, and equip individuals to use the power of business to create a more socially and environmentally sustainable world."

    Global Impact Investing Network (founded in 2008. ロックフェラー財団が支援する。この組織を立ち上げるミーティングが2007年にロックフェラー財団主催で開かれ、そこでインパクト・インベスティングという概念・呼称が生まれた。)
    "The GIIN works to increase dramatically the level and effectiveness of capital that is supporting market-based solutions to social and environmental problems. Our goal is to help foster a coherent impact investing industry that channels investment capital efficiently to accelerate the development of solutions to pressing social and environmental problems."

    ■事業の社会的・環境的インパクトを評価するスキーム:

    Net Impact 2009 その1: マイクロファイナンスの現状と未来

    next billion 11月17日付エントリーから。

    「マイクロファイナンスを超えて-開発への新たなナレッジとモデル"Beyond Microfinance: New Knowledge and Models for Development"」と題するパネル討論で、商業化(commercialization)が急速に進み、拡大を続けるマイクロファイナンス機関(MFI)に関し、すでに成長は過度なのかいまだ不十分なのか、という視点から4者が意見を交えた(以下、要約)。

    1)David Maxson, Accion's Frontier Investments Group (マイクロファイナンス事業の新たなモデルへ投資する投資ファンド会社)
    「MFは、1.0から2.0へ移行する産みの苦しみを味わっている。MFIへの投資事業領域では、単に流動性(資金)を提供するだけのモデルを超える、新たな事業スキームが続々と生まれてきている。」

    2)Gil Crawford, CEO of MicroVest Capital Management (米国で最も古いプライベートセクターのMF投資会社)
    「対MF投資の資金量増加とMFI商業化の傾向は急激であり、行き過ぎの感がある。昨今のMFの焦げ付き表面化は氷山の一角に過ぎず、熱狂に浮かされた資金流入による安易な貸付が行われている。MFIの破たんは近い将来起こり得る。また、MFIの収益事業化(商業化)は、不十分な企業統治と癒着を生みだすだろう。」「コンシューマーグッズ(一般消費財)の販売や、消費者や中小企業向けローンにマイクロファイナンスを使うのは危険だ。それらは本来のMFの得意領域ではない。」

    3)Alex Counts, President & CEO of the Grameen Foundation USA
    「そんなことはない。あまり心配し過ぎる必要はない。革新と失敗が繰り返されることは自然なことであり、MFには多くの自律的な軌道修正の力が働いている。昨今話題になる複数のMFIから貸し付けを受ける問題はうわさの域を出ない。とはいえ、そうした事例が報告されたインドのある州では、89%のMF利用者は単独のMFIを利用、残り11%の大半は二つのMFIから貸し付けを受けていたというのも事実。MFが成長し商業化が進むにつれ、個々のMFIは自らの目的が貧困の解消(poverty alleviation)にあるのか、利益の創出(profit generation)にあるのかを明確に宣言しなければならない。」「各MFIが取り組むとよいのは、非財務的な商品やサービスを提供しようとする組織を併設し、それとMFとの相乗効果・連携を積極的に引き出すことだ。」

    4)Henry Gonzalez, Vice President at Morgan Stanley’s Emerging Markets Debt Group and former founding member of its Microfinance Institutions Group (毎年2500から5000憶円といわれるMFIからの資金需要を受けとめるため、MFIへの投資を証券化)
    「おおむね現状を肯定的に受け止めている。MFには現在二つのトレンドがある。一つは営利事業としてMFを営むMFIの数が増加していること、二つ目は、健康と教育が経済開発に強く結び付いていることを理解する専門領域特化型投資ファンドが増えている、ということだ。先のパネラーが指摘する通り、各MFIが自らの目的を明らかにすることと、より確固たるガバナンスの必要性には大いに同意する。」「まずは各MFIが提供するサービスの種類を多岐に広げることが先決。」

    MFの世界では、新たな投資家やMFへの投資モデルおよびMF事業モデルが続々と生じる一方で、それらの活動が厳正な評価の目にさらされるという局面がしばらく続きそうである。