2009年11月12日木曜日

南アジアの栄養不良児童(国連調べ)

今週水曜に発表された報告書によると、アジアで5歳以下の子供の栄養不良率が最も高い5カ国は、アフガニスタン、ネパール、インド、バングラデシュ、パキスタンで、各国とも5歳以下の子供の40%以上が栄養不良である。十分な食料が取れていない子供の数は五カ国合計で8千3百万人にのぼる。この五カ国以外の各国で十分に食料をとれていない子供の数は7千2百万である。(つまり、全世界の食料不足の子供の約54%がこの五カ国に集中していることになる)

UNICEFの地域ディレクターはこの状況を鑑みて「南アジアのパラドックスは、経済成長率が順調に高まっている一方で、栄養不良の度合いは受容限度を超えて高く、かつそれがなかなか低くなっていかないことだ。」と語った。

南アジア諸国では、いまなお子供の年代での結婚が慣習として持続しており、小さな身体での出産を容易にするため妊娠後も食料をあまりとらずに母体を痩せたままにする習慣がある。栄養不足の母親からは低体重の新生児が生まれ、母乳の十分な提供もできないまま乳幼児の死亡率が高まってしまう、という。

同UNICEFディレクターの発言「栄養に対する戦略的投資が行なわず、単に経済成長をしているだけでは、持続可能な変化は成し遂げられないだろう。」



<コメント>
 BOPにおける企業活動が、本フォーラムでのBOP企業活動分類で言うところの第1・2・3・4世代にとどまっている限り、こうした経済発展と社会問題未解消(もしくは解消度が経済成長に比べて遅滞)の並存状況が生じてしまう。やはり、BOPでの企業活動には、経済合理性からも社会性からも第5世代型が望ましいということになる。

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