警察によれば、物乞いの中には組織的ギャングに雇われ、時には肢体の一部を切断させられて「物乞いとしての価値」を上げさせられ、さらに収入の上前をはねられるといったケースがあるという。
本法律に先立つこと1年、Hasina首相率いる新政権は物乞いを禁じる法律を策定し、物乞いを1か月の禁固刑とした。背景には、物乞いを国から消滅させたいという政策目標(期限2014年)がある。
現在、同国には70万人の物乞いがいる(2005年調査)。この調査によれば、彼らは1日平均100タカ(約1.5ドル)の収入を得ることができる(政府は今月新たな「物乞い調査」を外部へ委託)。先月には、警察がダッカ市内の物乞いを「交通の妨げになる」という理由で一斉検挙し、首都ダッカの外へまとめて退去させた。
(感想)
このような法律が成立するということは、映画「アリ地獄のような街」が、きわめて実話に近いのだということを思い知らされる。また、同国の縫製工場の最低賃金が月1662.5タカであるから、1日物乞いで100タカ稼げてしまうと、20日間で2000タカとなり、最低賃金を上回る。このあたりにもなかなか物乞いが減らない理由があるのだろう。(岡田)
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