先のエントリーで紹介したCompaniesandmarkets.com経由で遭遇したBusiness Monitor International発行のレポートに
Bangladesh Agribusiness Report Q3 2010がある。本体は有料(330ユーロ)だが、無料公開の要約でも一定の示唆はある。以下、その概要。
1.2007年3月に初めて確認された鳥インフルエンザは現在も発生しており、家禽業(主に養鶏業)に影響を与えている。直近では2010年4月に国内12か所で発生が報告され、約14万羽が罹患、うち1万羽が死亡、残りの13万羽は殺処分された。これを受け、同国政府は鳥インフルが発生しているインドからの家禽の移入・輸入を禁止した。
2.2009年から2014年の間で、家禽肉の消費は59%増加すると予想される
3.2009年から2014年の間に同国人口は8.2%増加して1億5660万人に達すると予想され、小麦、コメ、砂糖など基本食材の消費規模予測の基礎数値となる。同国の食糧消費は2009から2014年にかけて16.6%増加するとみられる。
4.コメの生産量は2009年から2014年にかけて16.7%増加し、38.54Mトンに達するだろう。
5.小麦生産は2003-2008年で44%減、84万4千トンになった。この背景には、農家がより利益率の高いトウモロコシやジャガイモに転作したことがあげられる。だが、2008-9年には再び増加し、99万4千トンに戻った。
6.1平方キロに1050人という人口過密度、年2%の人口増加率からいって、国土が住居や工業用地に使用される圧力は益々高まると予想される。その分、新たな耕作地が開拓されることは困難となることも考えられ、単位面積当たり収穫高(農地の生産性)が著しく高まらない限り、農作物生産量に対しては常に下方への圧力がかかると考えられる。
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