この種の事業への取り組みは、Carroll(1979)による企業の社会的責任分類に基づけば、第4分類の「裁量的責任(discretionary responsibility)」を包含するもので、あくまで個別企業の選択の問題となる。分類の定義によれば、たとえこの事業に取り組まなかったからといって、「非倫理的である」と非難されることにはならない。
私の専門分野である戦略理論の視点から述べれば、企業が貧困解消を伴う収益事業に取り組むべき場合は、それがその企業の持続的競争優位の源泉となりうるときのみ、ということになる。この点については、Porter and Kramer (2006)*等をベースに厳密な議論を必要とするので、改めて論文等で世に問うことにする。
*Porter ME, Kramer MR. 2006. Strategy & society: the link between competitive advantage and corporate social responsibility. Harvard Business Review December 2006: 1-13.
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