世界銀行がバングラデシュ政府に対し、Hasina首相が掲げる2021年までの全土デジタル化構想「Digital Bangladesh」の実現に際し、シンガポールをモデルに電子化を推進するように推奨している。シンガポールは、政府電子化とビジネスのやり易さでは常に世界でトップランクの国であり、現在約2000を超える行政サービスがオンラインで提供されている。
シンガポール国営のIDA International Pte Limited(政府電子化に特化した情報システム会社)の幹部は、「シンガポールは1960年代にはいまだ世界銀行からの融資を受ける国だった。だが現在では一人当たり国民所得が$34,000にまで到達した。」「ICTの活用は我が国に莫大な成功をもたらした。バングラデシュをはじめとする南アジア諸国は我々の経験を活用して成果を出せるだろう。」と語る。
Hasina首相の目標は、2021年までに全土の電子化を完遂し、経済発展、貧困削減へとつなげ、同国を中所得国(a middle-income nation)へと脱皮させることだ。その一環として、Hasina政権下では、すでにもっとも離村地域の学校へコンピュータを普及させ始めており、12学年まで(高校レベル)の教育無料化が進行中だ。
駐バングラデシュのシンガポール高等弁務官であるVerghese氏は、「公的セクターの効率向上を狙いとして進められる政府電子化は、透明性と統治の実を上げる意味で重要だ。そればかりか、ビジネスのインフラ全体を強化する働きもある」と指摘する。シンガポールには、「すべての商取引許可関連の手続きを一元的に受け付けるTradeNet system、訴訟手続きを電子化したLawNet、そして省庁横断的な事業開始許認可をワンストップショップできるBusiness Licensing Servicesがある。」
それに対しバングラデシュ政府科学情報通信技術相Mazumder氏は「シンガポールは徹底した電子化で腐敗を起きにくくすることに成功し、わが国もそれを見習いたい。今後12年間で全政府機関にITシステムを導入し、雇用の創出と腐敗の解消を企図している。」
http://in.reuters.com/article/technologyNews/idINIndia-45879020100203
<コメント>
構図としては、シンガポール国営の政府電子化サービスの会社が、バングラデシュ政府に売り込みをかけているといったところか。
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