2009年7月29日水曜日

Philips:アフリカBOP市場における照明機器販売

2006年、フィリップスのCEO、Gerard KleisterleeはMNCsがBOP市場にフォーカスすることの必要性を明示的に述べた。その後Philipsの Lighting事業部は、インドでBOP市場への照明器具導入の経験を積み、その経験をサハラ以南のアフリカへ展開しようとした。ここで同じくオランダに本社があるコンサルティング会社Berenschotがチームに加わる。

当初、Philipsがアフリカ用に開発していた製品は、堅牢で、壊れにくく、無難な価格設定がなされた太陽電池式の蛍光ランプだった。その後いくつかの異なる製品もラインナップされていった。

しかしアフリカでの戦略で重要なのは製品戦略だけではなく、マーケティングと販売戦略が重要である。後者の戦略において、Philipsは自前主義でなく、アフリカの現地企業、現地NGO、そして現地で活動する開発組織との協力を選択した。これにより、現地の起業家達が照明器具の販売やアフターサービスのネットワークを構築する際の支援体制(マイクロファイナンスへのアクセス、最も遠隔地にある地域の人々への物理的アクセス)ができあがった。

Berenschotは、PhilipsがGhanaで現地パートナーを見出す手助けを行うとともに、パイロットプロジェクトの実施とモニタリングにも加わった。さらに、アフリカの貧困層数百万人に照明をもたらすため、商業的にも持続可能な物流ネットワーク構築を目的とする「オランダ政府(外務省)とのパートナーシップ」をデザインすることでも協力した。その結果、2008年7月には、Ghanaのプロジェクトをさらに他のアフリカ10ヶ国に拡大するため、Philips とオランダ政府との間で官民パートナーシップ協定が結ばれたのである。

動画によるニュース映像
Berenschot社の広報頁

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