2009年9月6日日曜日

「幸せの定義」:教育を受ける自由と職業機会

アイセックの活動の一環として、UCEP(Underprivileged Children's Educational Programs)(バングラデシュのNGO。都会のスラムに住む、労働する児童を対象とした教育プログラム。)で教えた南波さんのコメント。南波さんは非常に頭の良いトゥヒンという少年に出会う。しかし彼は貧困ゆえに間違いなく大学には行けず、この国では定職を持つことが最大限の成功だろうが、もしも彼が日本で生まれていたならば、、、と南波さんは続ける。そして、「『夢を持った子どもが、たとえ努力を積んだとしても、自分の才能や可能性を最大限に発揮できない社会』なのだと痛感した。」

この感覚は、私がバングラデシュ訪問時に地元IT企業の社長から聞いた話と符合する。「この国では、いわゆる『努力して勉強して、より良い教育を受ければ、誰でもそれなりに上へ行ける』という日本やアメリカでは当たり前のことができないのです。現実には資産を持つ家に生まれるかどうか、が人生や職業に大きな影響を与えてしまいます。」 たしかこの社長は、「まだこの国はknowledge-based societyになっておらず、asset-basedなんです。」と表現していた。

一昨日のエントリーにあるように、徐々に教育インフラが充実するにつれ、この国も本人の努力さえあれば、相応に上へ行ける仕組みがはやく出来上がってほしい。GrameenBankなどが実行している大学進学用無担保融資などもあるわけで、少しづづつ変化は起きている。一教育者として、UCEPには大変興味を覚えた。

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