SUNDAY, JUNE 26 - 11:15-12:45
Session 1.2.P - Plenary | Time: 11:15-12:45 |
Track: 14 - Special Session | Room: Large Hall (2nd Floor) |
Strategy and Sustainability
Chair: Paul W. Beamish, University of Western Ontario
Toward Sustainable Global Enterprise
Stuart Hart, Cornell University
Lessons from the Field: Applying Strategy and Entrepreneurship Theory in the Context of Abject Poverty
Jay Barney, Ohio State University
Sustainability Strategies and Sustainable Competitive Advantage
Michael A. Hitt, Texas A&M University
昨今の私の関心事であり、本フォーラムの趣旨でもあるのは、「あくまで経営戦略理論の視点から包括的ビジネスを分析する」ということだ。その意味において、かたや包括的ビジネスを一つの研究領域として認知させたHart教授、かたや戦略理論の重鎮であるBarney(リソースベーストビューの理論家)とHitt教授(前Academy of Management会長、元Strategic Management Society会長)の鼎談は、まさに両者の出合う場であった。
3者のショートスピーチの主旨はそれぞれ下記の如くであった:
Hart:基本的に「未来を創る資本主義」におけるフレームワーク(縦軸が下:todayと上:tomorrow、横軸が左:internalと右:external。左下象限がPollution prevention, 右下がProduct stewardship, 左上がClean technology, 右上がBase of the pyramid)をベースに説明。企業は下半分でなく上半分に従事すべきである、と。
Barney:OSUが支援しMBA学生によって実地に行われている、ペルーとボリビアでの包括的ビジネス(スカーフの生産と輸出)立ち上げの現場体験を語る。それを通じて学んだKSFとして、1) local entrepreneurship, 2) the problem of dependence (援助依存)からの脱却、3) humility、4) patience、5) 創出されるあらゆる便益のコスト把握、6) moralityを挙げた。最後に、包括的ビジネスの研究は学術成果のためというよりも、戦略理論が貧困削減に役立つこと自体がモラルとして正しいからこそ行うべきだと締めくくった。
Hitt: 包括的ビジネスと新興国ビジネスにおける研究機会(research opportunities)について語った。
これらのみから、包括的ビジネスが戦略理論に与える影響を読み取ることは難しいが、いくつかのヒントは得られたので、今後紹介していこうと思う。
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