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2011年7月7日木曜日

Academy of International Business 国際経営学会 その2

6月27日には、"Executive Panel on BOP: A Japanese perspective" と題して、包括的ビジネスに積極的に関わる日本企業の実務家による講演とパネルディスカッションが開かれた(岡田が本セッションの企画とファシリテーションを担当した)。まず私自身の研究内容を簡単に紹介した後、冒頭で経産省( 通商金融・経済協力課長小山さん)から日本政府による支援の枠組みが説明された。

包括的ビジネスの事例としては、英語の世界で紹介されるそのほとんどは日本企業以外のものである。しかし日本にもモデルとなるべき事例は数多い。今回のセッションは、まさにそうした意図で開催された。牧野教授から声をかけていただいた時は、可能な限り多くの企業を招こうと考えたが、いかんせん時間に限りがあるため、下記の4社(サンヨーの角地さん、味の素の取出さん、ヤマハ発動機の西嶋さん、日本ポリグルの小田会長)に講演と質疑をお願いした。

当日はハート教授も来られ、熱心にメモを取っていた様子が印象的だった。

MONDAY, JUNE 27 - 13:45-15:15

Session 2.3.1 - Special SessionTime: 13:45-15:15
Track: 14 - Special SessionRoom: 1101

Executive Panel on BOP: A Japanese perspective (Session# 111408)

Chair: Masahiro Okada, Keio University


Initiatives by the Japanese Government to Support 'Inclusive Business' (ID# 1659)

Satoru Koyama, Director, Trade Finance and Economic Cooperation Division, METI

Solar lantern - A Shining Ray of Hope to Save Lives (ID# 1660)

Hiroyuki Kakuchi, Sanyo (Panasonic)

Nutrition Improvement Project in Ghana: a Trial to Establish 'Social Business' (ID# 1661)

Yasuhiko Toride, Ajinomoto

Growing our Business in Africa (ID# 1662)

Ryosuke Nishijima, Yamaha Motor

Small and Medium-sized Enterprises Play a Key Role in Growing Inclusive Businesses (ID# 1663)

Kanetoshi Oda, Nippon Poly-Glu

2011年6月28日火曜日

Academy of International Business 国際経営学会 その1

6月24-28日まで、名古屋で国際経営学会(AIB)の年次総会が開かれた。AIBは世界最大の国際経営に関する学会。参加者数(900名)も過去最大となった。香港中文大の牧野教授がコンファレンスチェアを務めた。そのオープニングパネルの一つとして、CornellのHart教授、Ohio StateのBarney教授(岡田のOSU時代の指導教授)、Texas A&MのHitt教授という顔ぶれが"Strategy & Sustainability(戦略と持続性)"というテーマで講演とパネル討論を行った。

SUNDAY, JUNE 26 - 11:15-12:45

Session 1.2.P - PlenaryTime: 11:15-12:45
Track: 14 - Special SessionRoom: Large Hall (2nd Floor)

Strategy and Sustainability

Chair: Paul W. Beamish, University of Western Ontario


Toward Sustainable Global Enterprise

Stuart Hart, Cornell University

Lessons from the Field: Applying Strategy and Entrepreneurship Theory in the Context of Abject Poverty

Jay Barney, Ohio State University

Sustainability Strategies and Sustainable Competitive Advantage

Michael A. Hitt, Texas A&M University


昨今の私の関心事であり、本フォーラムの趣旨でもあるのは、「あくまで経営戦略理論の視点から包括的ビジネスを分析する」ということだ。その意味において、かたや包括的ビジネスを一つの研究領域として認知させたHart教授、かたや戦略理論の重鎮であるBarney(リソースベーストビューの理論家)とHitt教授(前Academy of Management会長、元Strategic Management Society会長)の鼎談は、まさに両者の出合う場であった。

3者のショートスピーチの主旨はそれぞれ下記の如くであった:

Hart:基本的に「未来を創る資本主義」におけるフレームワーク(縦軸が下:todayと上:tomorrow、横軸が左:internalと右:external。左下象限がPollution prevention, 右下がProduct stewardship, 左上がClean technology, 右上がBase of the pyramid)をベースに説明。企業は下半分でなく上半分に従事すべきである、と。

Barney:OSUが支援しMBA学生によって実地に行われている、ペルーとボリビアでの包括的ビジネス(スカーフの生産と輸出)立ち上げの現場体験を語る。それを通じて学んだKSFとして、1) local entrepreneurship, 2) the problem of dependence (援助依存)からの脱却、3) humility、4) patience、5) 創出されるあらゆる便益のコスト把握、6) moralityを挙げた。最後に、包括的ビジネスの研究は学術成果のためというよりも、戦略理論が貧困削減に役立つこと自体がモラルとして正しいからこそ行うべきだと締めくくった。

Hitt: 包括的ビジネスと新興国ビジネスにおける研究機会(research opportunities)について語った。

これらのみから、包括的ビジネスが戦略理論に与える影響を読み取ることは難しいが、いくつかのヒントは得られたので、今後紹介していこうと思う。


2010年10月20日水曜日

社会課題(MDGs)をビジネスの力で解決する国際的イニシャチブ:国連サミットとAPEC

先月行われた国連のミレニアム開発目標サミット(ニューヨーク)、そして今秋日本で開催されるAPEC。
それらの国際会合では、「ビジネスによる社会問題解決」に関し、どのようなセッションが行われたのだろうか(行われるのか)。先に資本市場からの制度的圧力についてエントリーしたが、こうした国際機関とビジネスセクターのコラボレーションもまた、ビジネスセクターに「BOP」ビジネスを考えさせる一つの制度的コンテキストを形成している。

まず、先の国連サミットでは、やはりBusiness Call to Action 主催で3つのセッション(2010年9月21-22日)が開かれていた。

すべてのスピーチが動画で追体験可能である(便利になったものだ)
1-1.UNDP代表Helen Clarkによる基調講演 http://vimeo.com/15225964 貫禄がありますね。改めてMDGsの達成におけるビジネスセクターの役割を確認。
1-2.Anglo American社CEO, Cynthia Carrollによる同社の取組み http://vimeo.com/15225328
1-3.各社CEOによるパネルディスカッション http://vimeo.com/15258397
1-4.分科会の報告 http://vimeo.com/15280631 ケネディスクールのCSRディレクターがChair。あまりの勢いに引いてしまいそうだ。メンバーはAccenture Development Partners、Monitor Group, WBCSD, etc.

MDGsの達成に貢献したビジネスセクターの表彰。Dr.Mo Ibrahimのオープニングリマーク(2分35秒から)がBOPビジネスの本質をついていて必聴。世銀や国連をコケ(冗談)にしていて痛快。「貧困解消にはビジネスセクターによる現地での雇用と富の創出が基本である」↓

動画なし。

パネルや講演者に、アジア企業、アジア人のプレゼンスは全くない。欧・米・南米が中心。


次に開催が来月に迫るAPEC日本はどうか。
「成長戦略ハイレベル会合」のアジェンダの中に、Inclusive Growthというセッションが組まれている。ここは「BOP」ビジネスと関係の深いものとなるだろう。だがビジネスとより直接的に関連するのは、経団連主催のAPEC CEO サミット 2010 横浜であるはずだ。中味は「調整中」となっており不明。何が話し合われるのか、The APEC Business Advisory Council (ABAC)のサイトなど、公開情報ベースでモニターすることとしよう。


2010年5月31日月曜日

AAPBS Mid-Year Conference

AAPBS*の半期会合でBOPでの事業戦略に関し、研究と教育の両面からいかにアプローチすべきか、という論題で発表する機会があった(フィリピン・マニラ)。発表のタイトルは“Strategic Management at the Base of the Economic Pyramid:The Pursuit of Sustainable Competitive Advantage Through Integrating Social Impacts Into the Equation”

内容としては
1.学術研究の視点から、既存の戦略・国際経営領域の理論の応用可能性の確認
2.企業にとってBOPに取り組む意味・動機は何か
3.成功のための要素
4.教育プログラム(KBSでの新科目)事例
など。

その後の質疑では質問が沢山出たが、印象に残ったものは、あるメンバー国からの「なぜ、まず自国の中で貧困解消のための事業に取り組まないのですか?」というもの。少々返答に窮した。「たしかに日本にも『貧困』は存在します。しかし、相対的貧困と絶対的貧困は区別して考える必要があり、例えばBOPでの年収と日本の生活保護世帯の受給額(先のエントリーおよび下記注**参照)を比べれば、1研究者としての関心はより経済力・生活力へのニーズの高いBOPにあります」、と答えるしかなかった。

質問の背景には、自らの国の問題は自ら解決したい(すべき?)という思いがあるのかもしれない。また、自国経済発展のためには、現在成長中の産業セクターへの傾斜投資が生じて当然であり、国レベルの資源配分という視点からは、BOPにおける事業と経済力の発展は優先順位があまり高くないのかもしれない。自国の貧困問題が他国の者によって議論されることへの複雑な心境もあるのかもしれない。微妙だが重要な感覚の違いを感じた会合だった。日々学習するばかりである。

パキスタンのビジネススクールから派遣されてきた教員お二人(financeとlawの研究者)と知り合ったのは収穫だった。ちなみにAAPBSの年次総会は、今年10月慶應義塾大学(ビジネススクール)主催で開催される。


*AAPBS(Association of Asia-Pacific Business Schools)とはアジア太平洋のビジネススクール連盟。オーストラリア16校、中国36校、香港地区6校、インドネシア2校、日本2校、韓国7校、マレーシア1校、ニュージーランド6校、フィリピン1校、シンガポール2校、台湾3校、タイ5校、ベトナム1校の計88校である。これに認証団体としてAACSBとEFMDの代表が加わり、90組織からなる連盟。

**例えばBOPの中央値であるBOP1500ゾーンの人々の暮らしぶりは、購買力平価で換算すると、2005年の日本の物価水準の下で、1人当たり年間21万円、月17,600円、1日当たり579円、4人家族では年間84万円、月7万円で生活する感覚である。ちなみに日本の生活保護支給額は東京都在住31才独身世帯で月13万7,400円、4人家族で月34万4,990円(2005年実績)。

2010年2月24日水曜日

セミナー報告:「ソーシャルビジネスを考える―グラミン銀行と日本の地域事例から学ぶこと」

昨日行われた
「ソーシャルビジネスを考える―グラミン銀行と日本の地域の事例から学ぶこと」
というセミナーに参加して来たので、簡単にその報告をする。

第1部 途上国の貧困削減を目指すマイクロファイナンスとソーシャル・ビジネス
「マイクロファイナンスと貧困削減投資ファンド「カンボジア2」」
杉山章子氏(ミュージックセキュリティーズ)

冒頭で昨年12月に放送されたワールドビジネスサテライトでの特集
が紹介された。
同社が作ったマイクロファイナンスファンドに関するもので、カンボジアのサミックというマイクロファイナンス機関に日本の投資家300人から合計2400万円を投資したとのこと。
これは日本初MFIへの投資ファンドで、1口3万円から投資ができ、年利は2%。
放送の中では同ファンドに投資者がインタビューに答えていて、
「寄付ではなく投資であるから、戻って来たお金を再投資出来るため持続的」と指摘されていた。

同社では投資した資金の使途はMFIsに任せていて、定期的に日本からもチェックし、問題があれば対応する様にしているという。

杉山氏によれば、貧困を削減するために我々ができることはココロ、体、お金の提供である。
ココロだけでは何も変わらない、何も効果はない。
「体」というのは実際に現地に行ってボランティアをするであるとか、仕事を通じて貧困削減に関わるというものがあるが、誰もができるわけではない。
しかしお金については誰でも簡単にできて、且つ効果の上がる方法である。

利回り2%では収益性を求めるというよりも、よいことを継続的にするというモチベーションの高い人が集まる仕組みになっていると感じた。これを20%とは言わないまでも「投資商品」としてファイナンシャルリターンだけでも十分魅力的な商品にして売ることはできないものかと思う。

また、同じ放送で大和証券マイクロファイナンス債権も紹介されている。こちらは240億円の規模で利回り5.1%とされている。

続いて
「グラミン銀行と日本をつなぐ-立教グラミン・クリエイティブ・ラボの試み」
と言うタイトルで立教大学の見山謙一郎氏が講演された。

立教グラミン・クリエイティブ・ラボ(GRCL)の詳細はサイトに掲載されているので割愛するが、一言で言えばシンクタンク&インキュベーターであり、見山氏は主に企業との連携を担当されている。

理念は教育でSocialとEconomyをつなぐプラットフォームになることで、研究だけでなく実践を通じて新たなビジネスを作ることにある。

企業連携の取り組みについていくつかあげられていた中で興味深いポイントを紹介する。
まず、BOPでの事業は企業内の人材育成になる。先日紹介した日経の記事にもある通り、BOPに取り組むことによって、自社の製品やサービスがこんなところに役に立つ、ということが実感でき、自分たちの事業の価値を再認識することによって、企業の存在意義について社員の理解を深めることができるという効果が見込まれる。
次に、「ビジネスとして成立する」ということは「株主への説明責任を果たす」ことであると言う解釈がされていた。「ビジネスとして成立する」というのは直接的に経済的利益の概念に直結してしまいがち(少なくとも私の中ではそう)だが、ダノンやアディダスと言ったグラミンと共同で事業をしている企業は株主の承認を得て、グラミンとのアライアンスをしている。当然「説明責任」の中には経済的利益の概念も含まれるが、それだけではなく、長期的な企業の成長、社会的課題への取り組みの必要性などもう少し広い概念がカバーされる。

続いて、昨年ドイツで行われたGlobal Grameen Mtgの報告があった。
この会議はGrameenと提携している企業や国際機関が一堂に会するものだが、日米企業の参加はゼロだったとのこと。欧州企業は多く参加しており、ポスト資本主義ということに真剣に取り組んでいる姿勢が感じられる。

第2部 社会的課題を解決する事業では
「「100年の森」を育てる共有の森事業」としてトビムシの竹本吉輝氏が講演をされた。
同社の事業は日本の森を守るというもので、本フォーラムとは直接の関連性が薄いため詳細は省くが、同社ではSustainability=Community Commons and Communicationsと考えており、Communityを作り、その質を高めて行くことが持続的な発展に繋がるとのことで、BOPにおける事業を考える際にも重要な概念であると感じた。

最後に、
本セミナーの会場には学生、企業人など様々な参加者が集っていて、関心の高さを改めて感じた。そして、「知りたい、知ろう」モチベーション、メッセージから徐々にではあるが、「行動」に移すというフェーズに関心が移っている様に感じた。ミュージックセキュリティーズのマイクロファイナンスファンドも、立教大学の取り組みも実際の行動を伴うもので、そのような取り組みを通じて、また色々と見えてくることがあるのではないかという期待を抱くことができたセミナーであった。

2009年11月11日水曜日

FASIDセミナー 「日本の経済協力への一視点 バングラデシュを事例として」

財団法人国際開発高等教育機構(FASID) Brown Bag Lunch Seminar 「日本の経済協力への一視点 バングラデシュを事例として」
講師: 井上正幸氏 財団法人日本国際教育支援協会理事長・前駐バングラデシュ日本国大使
日時: 2009年11月11日(水) 12:30~14:00
(セミナー紹介のURL http://www.fasid.or.jp/chosa/forum/bbl/annai_195th.html)

以下、掲題のセミナーへの参加報告。


 本フォーラムでは、今年10月21日のエントリーにあるとおり、多国籍企業の経営資源の活用を通じ、BOP市場に根差した事業活動を拡張させ、利益と社会問題の解決を両立するにはどのような条件を満たすことが必要かを明らかにしようとしている。従って研究の対象は多国籍企業に焦点を当てるが、多国籍企業はその活動する国での政治、経済、文化等様々な要素の制約や影響を受ける為、それらを無視出来ない。井上氏の話では、我々も今年6月に訪れたバングラデシュについて多面的に説明された。私の印象に残った点について、以下要約する。

  • 現在経済成長率は年約6%。産業は農業従事者が多いが、稼ぎ頭として縫製業、陶器、皮革製品、小規模船造船、ソフト産業等。
  • また500万~600万人のバングラデシュ国民が外国に出稼ぎに出ており、その多くは湾岸諸国で働いており、また出稼ぎに出た人々の2世, 3世も誕生し海外への人脈も出来つつある。従ってバングラデシュでのビジネスを考える際、国内だけでなく海外ネットワークも考慮するべき。
  • 経済協力では、持続可能性が重要、さらに単独の事業や地域の協力(「点」)に終わらせず、「点」から「線」、さらに「線」から「面」への広がりが必要。
  • 援助では相手国政府のオーナーシップを重視するが、効率的な援助につながるよう資金提供の立場からコンサルテーションも行うべき。
  • 民間企業の活動、特に教育訓練能力と雇用創出に期待している。雇用の創出は現状の人口増加(特に若者の増加)を考慮すると重要な事だと考える。

(コメント)
 我々フォーラムメンバー間のこれまでの議論でも、雇用の創出(直接雇用/販売チャネルへの現地起業家の参画)と教育訓練は、営利企業が利益と社会問題の解決を両立する為の必要条件として挙げられている。
(個人的には、営利企業による被雇用者の教育や現在日本が留学生を受け入れている高等教育だけでなく、長期的に広い影響を与えるだろう初等教育を普及させる事が産業の発展、雇用機会の創出や獲得、さらに貧困の改善につながる根本的な対処の1つだと考えるので、この部分での貢献に期待したい。)
 雇用の創出や教育訓練は企業活動、国際機関、NPO、NGOによる活動、現地政府や先進国政府関連諸機関の活動に共通の課題と言える。企業が戦略上パートナーと組む場合にはこのような共通の課題を多く(強く)持つ事で利害関係がより一致し高いパフォーマンスにつながると考えられる。従って、共通課題、目的が一致しない課題それぞれを整理する事も今後の調査項目として考慮しておきたい。

2009年10月3日土曜日

2009 NET IMPACT CONFERENCE








来る11月13−14日にCornell Universityで開催されるNET IMPACT CONFERENCE。
KeynoteではGEのJeffrey ImmeltやBOPの事例で有名なITCのCEO、そして「未来を創る資本主義」の著者でCornellの教授でもあるStuart Hartも登場する。

チケットは高額ではあるが、これだけ大規模なconferenceは日本ではなかなかないのでせっかくの機会なので行ってみることにします。
是非このセッションの話を聞いて来てほしい!というリクエストがありましたらコメント欄にでもお願いします。

詳細はこちら
http://www.netimpact.org/displaycommon.cfm?an=1&subarticlenbr=2029

ちなみに貧乏学生なので、同級生と車で11時間かけてCornellまで行く予定です。。。

2009年8月1日土曜日

第1回AFDP-JICAフォーラム

BOPビジネスを支援するプラットフォームを構築

アライアンスフォーラム財団とJICAが-第1回AFDP-JICAフォーラム-を開催
第1回のテーマは「アフリカの開発と日本の技術について」

2009年07月31日

2009年6月18日木曜日

「動く→動かす」設立記念シンポジウム

開催日時: 2009年6月17日(水) 18:00~20:00
開催場所: JICA地球ひろば
http://gcapj.blog56.fc2.com/blog-entry-60.html

主旨、及び内容
貧困のない世界の実現を目指すネットワーク日本(GCAP Japan)が「動く→動かす」と名称を変更し、その設立記念シンポジウムが行われた。団体の活動主旨は、世界各国の市民社会と連携しながら、貧困・開発に関連する分野に取り組む日本の市民社会組織が共同して政策提言を行い、また、パブリック・キャンペーンにより世論を喚起することで、MDGsの達成、世界の貧困の解消に向けた取り組みを日本から作り出す事、である(GCAP JapanのHPより)

シンポジウムでは世界のGCAPからのビデオメッセージ上映、動く→動かすへの期待についての発言の他、「私たちには何ができるか」というテーマでパネルディスカッションが行われた。
パネルディスカッションでは本NGO団体の中心活動であるMDGs達成の為の政策アドボカシー(政策提言)やパブリック・モビライゼーション(社会に働きかけ貧困解決の世論を喚起する)の他、企業とのパートナーシップについても触れられた。

所感
シンポジウムでは政策提言や世論喚起が団体の活動主旨である事もあり、我々のテーマである営利企業の活動(事業活動を通じてBOPでの貧困改善を行う)についての注目度はまだまだ低いと感じた。
パネルディスカッションでNGOと企業とのパートナーシップについて若干触れられはしたが、深い議論にまでは至らなかった(時間が短かったせいかもしれない)。
営利企業は貧困の解決というよりも搾取する存在だと認識されている場合も多いであろう。営利企業の貧困改善への貢献についての注目度を上げていく為には、企業に対してだけではなく、市民社会、NGO等、広い対象に向かって発信してく必要があると感じた。

2009年5月29日金曜日

デフタ・パートナーズ グループ会長 原丈人氏講演 「これからの日本と世界」

フルブライト公開講演
日時: 2009年5月27日(水) 18:40 ~ 19:40
場所: ホテルニューオータニ

講演要旨

アライアンスフォーラムやデフタパートナーズの活動を紹介しながら、ポスト・コンピューター時代の技術育成や公益資本主義が必要である。
  • IT産業は既に成熟段階に入っているので、次の時代を支える新しい産業が望まれる事、その産業の根幹をなす新しい技術を育成していく必要がある。
  • また、貧困、飢餓、病気等の社会問題を解決する為には政府や国際社会の援助だけではなく、企業活動も活用して解決していく事、つまり公益資本主義のアプローチが必要。
具体的な活動例として、bracNet(バングラデシュ), スピルリナ(タンパク質を豊富に含んだ藻)生産等が紹介された。


雑感

これまで何十年もかけて行われたODA等の援助が貧困解消の全ての手段ではなく、営利企業による事業活動を通じての貧困解決も極めて有効という主張には同感である。
bracNetのケースでは、共同出資者であるBRAC(NGO)は納税が不要でその分利益を公共事業に回す事が出来る、という利点が強調されていた。納税しても税金がきちんと利用されれば同様の効果は期待出来るのであろうが、要はどれだけ社会問題の解決に効果的に使えるのか、という事であろう。