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2012年11月26日月曜日

バングラデシュ ダッカ郊外 縫製工場の大火災

110名以上が亡くなったという。こういう時こそ、日本企業には率先して工場の安全レベル向上のイニシャチブをとってほしいものだ。縫製工場が軒を連ねる同地域。

http://www.nytimes.com/2012/11/26/world/asia/bangladesh-fire-kills-more-than-100-and-injures-many.html?_r=0




2012年8月21日火曜日

EUによるアフリカ戦略

米国、日本、欧州それぞれのアフリカ戦略をリストしないわけにはいかない。
欧州連合のアフリカ戦略は"EU Strategy for Africa"(2005)である。

3rd Africa-EU Summit 2010


日米の文書に比べると、アフリカの政治経済社会の分析を前段でしっかり記述しているところに特徴があるが、安全保障・平和・ガバナンスの重要性、それを前提とした経済発展による開発の進展、貧困からの脱却、というシナリオは3つとも共通している。

3者にどのような違いがあるのか、いかなる領域で温度差があるのかについては、後日吟味して私なりの感想をアップしようと思う。

日本政府によるアフリカへの行動計画/TICAD

 ご承知のように、日本政府が主導し、国連・国連開発計画(UNDP)・世界銀行等と共同で開催されているアフリカ開発会議がある。TICAD IV 横浜行動計画(2008)が敢えて言えば米国のサブサハラ戦略書に匹敵するものと思われる(非公開の政策文書があるのであれば、それは知らない)。

 TICAD V は来年2013年。日本でも既に様々なイニシャチブが日本政府や国際機関のみならず、市民セクターレベルでも始まっている。

TICAD IV (2008) 開会における福田首相(当時)演説:こちら

TICAD IV 横浜行動計画(2008)  PDF版はこちら
前文に続き、
1.成長の加速化
2.貿易・投資・観光
3.農業・農村開発
4.MDGs達成
5.教育
6.保健
7.平和の定着とグッドガバナンス
8.環境・気候変動問題への対処
9.パートナーシップの拡大

 上記各項目ごとに2010年から2015年までの行動計画が詳細に記述されている。内容的には大変に充実しているが、 米国の見せ方と比べると、日本のリーダーシップがあまり強く感じられないのは私だけだろうか。前文の5に日本政府の強い態度表明が登場するが、これを最初に言うべきという気もする。行動計画の別表には「実施主体」が明記されているが、様々な組織に分散している。これは共同開催という性格がそうさせているのだろう。TICAD V では政治・経済両面にわたって日本の明快で強いリーダーシップ・メッセージを期待したいところだ。

 素晴らしいのは、きちんとしたフォローアップがなされ、言いっぱなしにはなっていないこと。毎年進捗報告書が出ている。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/ticad/tc4_followup10digest_jp.html

TICAD IVの動画を探したが、U2のボノのスピーチしか見つからなかった。

米国政府によるサブサハラアフリカへのコミットメント/国家戦略

オバマ大統領の2009年ガーナの首都アクラでの演説:


米国政府は、大統領の直接的指令の下に国家戦略としてサブサハラ諸国への政治経済上のコミットメントを表明している。上記2009年のオバマ大統領のスピーチを実行するため、既に進行中の様々なイニシャチブ(下記注)を統合する戦略構想として、「サブサハラアフリカへ向けた米国戦略(U.S. Strategy Toward Sub-Saharan Africa)」が大統領政策令(Presidential Policy Directive)として2012年6月に発表されている。

本戦略書に記述される4つの基本方針は下記の通りである。

1)民主的制度の強化
2)経済成長・貿易・投資の刺激・促進
3)平和と安全保障の強化・促進
4)社会的弱者への機会均等と開発の促進

4つは密接に因果関係を形成するが、特に2)と4)は本フォーラムのテーマである途上国低所得層における社会問題解決と営利ビジネスの両立にとって直接的に関わりがある。特に2)において、中小規模企業への支援をうたっているところが印象的である。

それにしても、あらゆる関連領域の政策群・イニシャチブ(下記一覧参照)を地球規模で効果的・重層的に組み合わせ、分厚い政策・国家戦略をパッケージング&プレゼンする能力が高いと感じる。


注)特に2)と4)に関連する米国独自ないし多国間イニシャチブとしては、下記のようなものが本国家戦略の記述内に登場する。

基本方針2)関連

Extractive Industries Transparency Initiative
Open Government Partnership
New Alliance for Food Security and Nutrition
Partnership for Growth
U.S.-East African Community Trade and Investment Initiative
African Growth and Opportunity Act beyond 2015
Generalized System of Preferences beyond 2013
African Competitiveness and Trade Expansion Initiative

Doing Business in Africa Campaign

基本方針4)関連
Presidential Policy Directive on Global Development
Global Health Initiative
Feed the Future
Global Climate Change Initiative
June 2012 Child Survival Call to Action
President’s Emergency Plan for AIDS Relief
President’s Malaria Initiative
AIDS prevention targets announced on World AIDS Day in 2011
African Women Entrepreneurship Program
U.S. National Action Plan on Women, Peace, and Security
President’s Young African Leaders Initiative

本国家戦略に関する政府主催公開討論会の模様:





2010年9月7日火曜日

バングラデシュ裁判所が1年以内に児童労働を禁止するよう政府に命令

同国の高等裁判所は、初等教育の無料化・義務化だけでは、児童が学校に通える保証にはならないと指摘、1年以内にいまだ複数の産業で存在する児童労働を終焉に至らせるよう裁決を下した。

2010年6月24日木曜日

バングラデシュの縫製工場が生産再開

暴動とサボタージュは3日間で終息し、4日目(23日水曜日)には仕事が再開された模様。この地区の工場の最終顧客はウォルマートやH&Mだという。今後の最低賃金の推移を見守りたい。

2010年6月22日火曜日

バングラデシュ最低月度賃金1662.5 taka のPPPベース換算

先のエントリーで、バングラデシュの縫製従事者1人の最低賃金がBDT 1,662.50と紹介し、労働者がそれを不満としてBDT5,000への賃上げを要求していると伝えた。この月度給与1662.50タカ、5000タカという水準は、PPPベースで米ドルや日本円に換算すると一体いくらになるか。

ちなみに月給1662.50タカは年間19,950タカ、もちろん5,000タカは年間60,000タカとなる。

世銀の国際比較統計によれば、2005年時点のバングラデシュタカのPPPレートは、22.64タカ=$1である。また、2009年時点の同レートは、26.985タカ=$1である。(つまり4年間で、タカは対米ドルで約19%購買力が弱まった。物価が上昇中である。) 日本円の2009PPPは114.01。

さて、この2009年のレートで計算すると、年収19,950タカ=年収739ドル(2009PPPベース)である。つまり2009年のアメリカで、年間739ドルで暮らすということになる。(ちなみに2010年6月22日の為替レートは$1=69.3タカ) もしくは、2009年の日本で年間84,253円で暮らす水準。一日当たり231円。単純に考えれば、農村部で自給自足の食糧がある程度ないと、消費生活だけで生きるのは相当に厳しいと感じられる(あくまでも生活者としての主観的感覚)。

今回縫製従事者が要求している年収60,000タカは、年収2,223ドル(2009PPPベース)となる。つまり2009年のアメリカで、年間2,223ドルで暮らすという水準だ。もしくは、2009年の日本で年間253,444円で暮らす水準。一日当たり694円。これでもぎりぎり食っていける水準で、住居費は厳しい。

ちなみに先の「BOP3000の定義」のエントリーで紹介したように、「3000ドル(2002PPPベース)=3260ドル(2005PPPベース)」。ちなみに米国のCPIは2005年195.3、2009年で214.537なので、この間で物価は約1.1倍になっている。つまりBOP3000(2002PPP)は、BOP3580(2009PPP)。なので、どうみても縫製従事者の現在の最低賃金年収739ドルはBOP1000カテゴリーに属するということになる。賃上げ要求が通ったとしてBOP2000カテゴリー(2002年ベース)となるだろう。

BOP層の生活感覚を少なくともその金銭的ひっ迫度として感じるため、一定期間たとえば一日300円で生活する体験をするなど、実地の学習機会も意味があるかもしれない(すでに他校で実践中と聞く)。

バングラデシュの縫製工場労働者数千人がデモ、200人負傷

ダッカの北20マイルにある工業の町Ashuliaには1000を超える縫製工場があり、少なくとも八十万人が働いている。6月21日に数千人が道路を占拠し、工場を荒らしたり自動車を破壊したりした。警官隊は警棒を用い、ゴム弾を放ち、放水や催涙ガス等で鎮圧に努めた。起きた騒動は、最低月度賃金をUS$72.08 (BDT 5,000)とする組合の要求を、ある工場のオーナーが拒否したところに端を発しているという。背景には、2006年に、政府・労働組合・オーナーの3者協議により、特にエントリーレベルの労働者の最低月度賃金を$24 (BDT 1,662.50)と定めたことがある。業界団体と輸出業者は、同国の輸出産業の柱であるアパレル縫製に関し、今回の件で注文が他の国へシフトしてしまわないかと憂慮しているという。

昨年度、同国の衣料品輸出は輸出総額$15.56B(約1兆6千億円)の80%を占め、全土には4500を超える縫製工場と350万人の縫製労働者(大半は女性)がいる。

2010年2月27日土曜日

セーター縫製工場で火災、21名死亡(バングラデシュ)

ダッカの北30キロのGazipurにあるGarib & Garib Sweater Factoryで火災が発生、少なくとも21名が死亡した。出火原因は不明で、警察による捜査が行われている。

同国には4000の縫製工場があり、約200万人が雇用されている。輸出額は$10B(約1兆円)にのぼり、同国の主要産業の一つ。これら工場の多くが安全基準上問題があるといわれる。


2010年2月2日火曜日

縫製業界の賃金水準(2008)

2008年データではあるが、在バングラデシュ日本大使館のサイトから引用。

「2008年6月(6月1日~30日)の当地英字新聞の経済関連報道を取りまとめたところ概要以下の通り。
(中略)
5. 産業
(1)縫製品
・ 米コンサルティング企業報告によると、バの縫製工場労働者の平均賃金はアジアの主要縫製国のなかで最安値。時給換算ではバが0.22ドルに対し中国は0.86ドルであり、バ賃金は中国の4分の1。なお、その他の国では、マレーシア1.18ドル、フィリピン1.07ドル、印0.51ドル、インドネシア0.44ドル、スリランカ0.43ドル、ベトナム0.38ドル、パキスタン0.37ドル、カンボジア0.33ドル。(6/1 NA)
(中略)
・ 約5分の1の縫製工場は未だ最低賃金(月1,662.5タカ)を従業員に支払っていないことが500社への調査により明らかになった。(6/30 NA)」

2009年12月10日木曜日

バングラデシュにおける社会保障(social security)


政府によれば、2001年時点で60歳以上人口は国民の6%以上、約720万人で、毎年この年齢層に8万人づつ加わっており。2025年には1700万人を超えると見込まれる。

しかし、これら高齢者人口の少なくとも半分以上は1日の可処分所得/人が1ドル未満の貧困層であり、何らの社会保障制度にも組み込まれていない。ちなみに政府職員は約120万人で、彼らには57歳の定年退職と同時に年金が支給される。だが、他のほとんどの労働者(その多くが地方農村部)は年金をもらえない。

一方、65歳以上で身寄りがなく、働くこともできない170万人は、社会福祉省からなにがしかの給付を受けられる。

だが、それ以外には「社会保障のない貧困層」(国民の25%という)を支え得るセーフティネットはほとんどない。いかにしてこの層に食糧・住居・医療を保障するかが、トッププライオリティとなるだろう、と政府関係者。

現状の支援制度:VGFとVGD

1)The Vulnerable Group Feeding (VGF)プログラム:短期的支援
 一時的食糧支給を行う。対象:低収入、自然災害被害者、社会経済的弱者(年齢、病気) 
2)The Vulnerable Group Development (VGD) プログラム:長期持続的支援
 自然災害への対処方法、エイズ予防法、母体保護、子供の健康維持と生活維持のスキルを教育
対象:農村部最貧困層の女性およびその家族

現在、政府は、貧困層への食糧援助に対し、最貧困層の自立支援プログラムの5倍以上の費用をかけている。今後はより持続的なVGDへの傾斜が必要だ、と政府担当者。


2009年12月9日水曜日

Karnaphuli Ship Builders Ltd.と Dhaka Dockyard and Engineering Worksが外洋船とタンカーの大型受注

バングラデシュの造船業界は勢いがある。11月中旬にインドで開かれたShipbuilding, Machinery and Marine Technology International Trade Fairで商談が始まり、外洋船とタンカー合わせて$14Mの契約を獲得したという。このところ多くの投資家が同国を訪れ、造船業界への投資に高い興味を示しているという。同国の造船業は、経済発展の原動力の一角を担う可能性がある。


<コメント>
これまでも本フォーラムで紹介してきたとおり、バングラデシュの造船業は国際的にも高い競争力を有している。しかしその源泉は低賃金と十分でない安全性の下で働く労働者によって支えられている点もまた事実である。

2009年12月1日火曜日

チッタゴンでの廃船解体作業は日給240円

労働者の日給は240円、2ドル強。月25日働いて6000円、バングラデシュの平均月収。

東南アジアへの製造業移転:各国の月額労働賃金

<月額最低賃金>
ベトナム 70ドル
ラオス 50ドル
カンボジア 50ドル
バングラデシュ 35ドル
ミャンマー 30ドル

マレーシアがバングラデシュ出稼ぎ労働者へのビザ発給停止を継続

2009年3月、マレーシア政府はその時点でまだ同国に到着していないバングラデシュ人55000人の労働ビザをキャンセルした。世界的リセッションゆえに継続雇用ができない恐れがあるとの判断からだ。このたびバングラデシュのHasina首相はこの発給停止措置を解除してほしいと要請したが、マレーシアのRazak首相はこれを断ったという。

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