2012年8月21日火曜日

米国政府によるサブサハラアフリカへのコミットメント/国家戦略

オバマ大統領の2009年ガーナの首都アクラでの演説:


米国政府は、大統領の直接的指令の下に国家戦略としてサブサハラ諸国への政治経済上のコミットメントを表明している。上記2009年のオバマ大統領のスピーチを実行するため、既に進行中の様々なイニシャチブ(下記注)を統合する戦略構想として、「サブサハラアフリカへ向けた米国戦略(U.S. Strategy Toward Sub-Saharan Africa)」が大統領政策令(Presidential Policy Directive)として2012年6月に発表されている。

本戦略書に記述される4つの基本方針は下記の通りである。

1)民主的制度の強化
2)経済成長・貿易・投資の刺激・促進
3)平和と安全保障の強化・促進
4)社会的弱者への機会均等と開発の促進

4つは密接に因果関係を形成するが、特に2)と4)は本フォーラムのテーマである途上国低所得層における社会問題解決と営利ビジネスの両立にとって直接的に関わりがある。特に2)において、中小規模企業への支援をうたっているところが印象的である。

それにしても、あらゆる関連領域の政策群・イニシャチブ(下記一覧参照)を地球規模で効果的・重層的に組み合わせ、分厚い政策・国家戦略をパッケージング&プレゼンする能力が高いと感じる。


注)特に2)と4)に関連する米国独自ないし多国間イニシャチブとしては、下記のようなものが本国家戦略の記述内に登場する。

基本方針2)関連

Extractive Industries Transparency Initiative
Open Government Partnership
New Alliance for Food Security and Nutrition
Partnership for Growth
U.S.-East African Community Trade and Investment Initiative
African Growth and Opportunity Act beyond 2015
Generalized System of Preferences beyond 2013
African Competitiveness and Trade Expansion Initiative

Doing Business in Africa Campaign

基本方針4)関連
Presidential Policy Directive on Global Development
Global Health Initiative
Feed the Future
Global Climate Change Initiative
June 2012 Child Survival Call to Action
President’s Emergency Plan for AIDS Relief
President’s Malaria Initiative
AIDS prevention targets announced on World AIDS Day in 2011
African Women Entrepreneurship Program
U.S. National Action Plan on Women, Peace, and Security
President’s Young African Leaders Initiative

本国家戦略に関する政府主催公開討論会の模様:





0 件のコメント:

コメントを投稿