著者はHenry Chesbrough, Shane Ahern, Megan Finn, Stephane Guerraz
今回読み直し、示唆に富んでいる事を改めて感じたのでここで紹介します。
本文献でのメッセージは以下2点にあると理解した。
- ビジネスモデル(バリューチェーン)構築の重要性
- 事業の立ち上げ期にNGOと提携する事の重要性
2点目、事業の立ち上げ期にはNGOと連携する理由は、そもそもBOPでの事業立ち上げには長期間を要し(本文献では5年以上と表現)、営利企業がそれだけの期間待つ事は難しい、そこでNGOを活用しようというものである。またNGOは利益を税金として納めたり株主に配当する必要はなく、その分事業に携わる小規模な起業家にまわす事が出来るので、彼らの育成にもつながる、というもの。
この点は、本フォーラムでも議論している営利企業とNGOの分業モデルそのものである。但し本文献ではNGOが関わるのは初期のみ、その後は営利企業がNGOの担当分を引き取り単独で事業を行う、NGOは新しい別の事業の立ち上げに携わる、としている。営利企業が単独で事業を行うのは先進国と同じ、つまりそれなりのインフラ、環境が整っていればNGOは必要ない、という事であろうか。またその場合社会性と営利性の両立はNGOがいる場合と同じであろうか、もしくは変わるのか?
もう少し検討が必要そうである。
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